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死印 【しいん】 ジャンル ホラーアドベンチャー 対応機種 プレイステーション・ヴィータプレイステーション4Nintendo SwitchXbox OneWindows 7/8.1/10(Steam)(*1) 発売元 【PSV/PS4/Switch】エクスペリエンス【Win】Aksys Games 開発元 エクスペリエンス 発売日 【PSV】2017年6月1日【PS4】2018年1月18日【Switch】2018年6月28日【One】2018年10月25日【Win】2019年4月4日 定価 【PSV/Switch】 パッケージ版:4,800円(税別) ダウンロード版:4,320円(税込)【PS4/One】 通常パッケージ版:5,800円(税別) 限定版(PS4のみ):7,800円(税別) ダウンロード版【PS4】5,000円(税別)【One】5,800円(税別)【Win】5,150円(税込) レーティング CERO D(17才以上対象) 判定 良作 ポイント 命がけの心霊スポット巡り嫌悪感を与える秀逸なビジュアルボリュームに難あり 心霊ホラーシリーズ死印 / NG / 死噛~シビトマギレ~ 概要 ストーリー(公式サイトより引用) 登場人物 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 概要 ダンジョンRPGの雄であるエクスペリエンスが、これまでとは打って変わった同社初となるホラーアドベンチャー。 舞台は体に現れると記憶をどんどん失っていく "シルシ" と、"シルシ" を人間に刻み付け最終的にはその命を奪う“怪異”が潜む東京のとある都市。 自身の記憶を失った主人公が、同じく "シルシ" を刻まれ主人公の元を訪れた "印人(シルシビト)" と共に、心霊スポットを探索し“怪異”に立ち向かう。 なお、ゲーム中で明かされるが舞台設定は1990年代後半であり、携帯電話はまだ普及しきっていない頃。 都市伝説関連のムック本やテレビ番組が小さなブームとなり、世紀末感になんとなく不安と高揚を感じていた時代というのが本作の土台になっている。 ちなみに本作の声優陣は新人向けの声優のみで、理由は「声優陣のギャラが安い」「お得意様」の2つ。 ストーリー(公式サイトより引用) 東京都H市、この郊外都市に最近奇妙な噂話が広がっていた。 "シルシ" を持つ者は死ぬ── 突如体にまるで噛まれたような痣 "シルシ" が刻まれ、 原因不明の死を遂げるというものだ。 事実この町では、人が謎の不審死を遂げる怪奇事件が発生していた。 この事件は都市伝説的に、どこかで幽霊に遭遇したせいだ、 知らぬ間に呪いに祟られるようなことをした、などと様々な憶測を元に広まっていった。 記憶を失ったあなたは、"シルシ" を持つ者を保護するという洋館の前にいた。 何かに引き寄せられる様に洋館の扉を開くと、そこで美しい人形に出会う。 「ようこそ、九条館へ──」 続けて人形は語る。 「このままでは、あなたは死にます」 「ただ、助かる方法がない訳ではない」 "死" へのカウントダウンはすでに始まっていた… 登場人物 八敷一男(やしき かずお)(*2)(CV 根塚良) 自分の過去・素性・名前すらもシルシのせいで記憶から抜け落ちてしまい、無意識のうちに九条館へと足を踏み入れた男性。八敷一男とは、メリイが名無しでは呼称に困るという経緯で即席で付けられたもの。 後に来る他の印人の怪異を消滅させても彼のシルシは消えず、その理由と過去の素性を探すために次々と怪異に立ち向かう。 イラストでは青年程度にも見えるが、作中では「冴えない中年」と表現され、他の印人からも「オッサン」呼ばわりされている。 彼の容姿はプレイヤーによってある程度変更できるが、これに関しては後述。 メリイ(CV 立花理香) 九条館エントランスホールのソファーに座っている、人間を模した等身大のフランス人形。「メリィ」ではない。 館の主だった九条サヤが生まれるよりも遥かに前から九条館に存在しているらしく、この世ならざる存在の怪異に対しても多くの知見がある。 彼女のアドバイスを元にプレイヤーは印人達の救済を目指して動くことになる。 + 以下、その他の登場人物。ネタバレ無しだが長いため格納 九条さや 九条館現当主。主人公が館を訪れた時に、腹部から大量の花を咲かせた奇妙な死体となって現れる。 渡辺萌(CV 高木友梨香) オカルト好きで心霊スポットを巡っている女子高生。 一部のプレイヤーからはとある理由で「着やせするタイプ」と評判。 吉田つかさ(CV 高木友梨香) エリート小学校に通う男の子。子供らしからぬ物言いをするがピンチに陥ると攻撃的な側面が出てしまう。 恐怖を感じている際の表情がかなり怖い…かも。 真下悟(CV 川端快彰) ダウナーな元刑事。真偽不明の不祥事によって退職した(させられた)後も単独で怪異を追っていた。 有村クリスティ(CV 瀬戸英里奈) 元ネタが透けて見える通り、アナウンサーの女性。 訳あって自殺を望んでいたが、主人公と出会った以降、共に怪異に挑むことになる。 長嶋翔(CV 中村良太) 怪我によって野球の道を閉ざされた不良少年。勢いは良いが心霊関係については極度の怖がり。 森宮すず(CV 富沢恵莉) 複雑な家庭事情で父母が別居しているためか大人びており、夜の樹海でも物怖じしない女子小学生。 その事情をきっかけに自ら望んで怪異に触れた結果、"シルシ" を受けることになる。 中松栄太(CV 加瀬雅洋) 時代当時を反映したファッションのアイドルオタク。自称自営業。 パソコン通信時代からオンライン交流を嗜んでおり、その時に得られた知識が攻略に役立つことも。 柏木愛(CV 船戸ゆり絵) 元気が取り柄の地方ローカルアイドル。テレビ出演もしている。ピアノ演奏はライブで弾き語りできる腕前。 広尾まどか(CV 石飛恵里花) 製薬会社に勤める女性。学者筋の家系で他人への共感も薄い。 いかにも地味な理系女子的見た目ではあるが、脱ぐと意外に…。 安岡都和子(CV 加瀬雅洋) 銀座一等地に店を構える高齢の占い師。 その霊能力は本物と作中でもお墨付きだが、攻略上は現実的な洞察力に助けられる場面も。 バンシー伊東(CV 川端快彰) 何故かマンホール下の地下壕に棲みついている老人。霊的能力があると自称している。 大門修治(CV 根塚良) 白衣をまとった男性医師で、最後に出会う印人。 腕はいいが本人の不健康そうな見た目も手伝って、評判はそれほどよくないらしい。 山下大輔(CV 川端快彰) 市からの委託で廃校舎の警備に来た警備職員。校舎に訪れる主人公たちを追い返した後は散々な目に遭う。 木村正男(CV 山下大毅) 配偶者の浮気のために自殺志願で樹海に来た中年男性。主人公たちの説得によって自殺を断念した。 システム 基本システム オーソドックスなテキストアドベンチャー形式に加えて、DRPG風の探索を加えたタイプ。 主人公は自分と同じ「シルシ」を刻まれた「印人(シルシビト)」から1人をパートナーに選び、心霊スポットの探索を行う。 心霊スポットの探索は上述の通りDRPG風の移動形式で、いくつかの区切られたマスを探索しながら進行していく。 探索中は左スティックを動かすことにより、懐中電灯を照らして調べる「調査モード」に入る。 この「調査モード」を行いながら色々な場所を調べていき、必要なアイテムを入手していく。 ストーリー設定上「死まで○時間」とカウントダウンが語られていくが、リアルタイムの制限時間はなく、進行に必要なアイテムを入手することでフラグが立つ。そのため時間切れで進退窮まりクリア不能、という心配は無い。 デッドリーチョイス 探索中に発生する、限られた時間内に正しい選択肢を選ぶイベント。 「霊魂」と呼ばれるデッドリーチョイス専用の数値があり、これがライフであり制限時間を表すタイマーでもある。 「霊魂」は選択肢を選んでいる間は自動的に減少し、更に間違った選択肢を選ぶと一定量減少する(*3)。0になるとゲームオーバー。 この「霊魂」は、探索中に見つけられる「ボロボロの御札」で増やすことが出来る。 選択肢自体は、話をちゃんと読んでアイテムの説明文も見ていれば分かる物から、瞬間的な計算を求められる物まで様々。一部においては一般教養も試される。 なお探索ルートが複雑化する後半では、運が悪いとヒント入手より前にデッドリーチョイスに出会ってしまい、ヤマカンで答えざるを得ないこともある。 とはいえ万が一死亡してもデータロードのほか、ゲームで定められた規定ポイントからやり直しができるため、詰むことはない。 “怪異”の探索と印人 怪異が進行するのを防止するため、印人以外とは極力関わってはいけない 調査中に当の怪異に気づかれる可能性があるため、印人同士は2~3人の少人数でのみ行動しなければいけない シルシが消えた以上は怪異とは無縁となるため、印人は九条館から去らねばならない 以上の諸注意が館にいるメリイから伝えられ、本編中はこの法則にしたがって主人公+パートナーを決めて行動する形となる。 実はこの制約になっているのはとある思惑があり、クリア直前になってその理由が判明する。 “怪異”との対峙 各話にて登場するボスキャラクター「怪異」との戦闘。 探索中で見つけたアイテムを適切に使い、限られたターン内で「怪異」を退けないといけない。 「怪異」はこちらが1回行動する毎に1段階ずつ近づいて来る。基本的に間違った道具を使用すると即ゲームオーバー。 こちらは集めたアイテムを駆使して「怪異」の攻撃をしのぎ、「怪異」が最接近したタイミングで弱らせ、動きが鈍ったところへの追い討ちをかけて撃退するのが勝利条件となる。 アイテムは単品で使用する物の他、仲間と一緒に連携して使う物、特定のキャラクターだけが使用出来るアイテムがある。 上記の他、大量のダミーアイテム(使用用途が無く選択肢を複雑化させるだけの物)もある。また、意図的な無駄行動が必要となる場面もある。 デッドリーチョイス同様、ゲームオーバー時はセーブデータのロードの他、規定ポイントからのリトライが可能。 + 攻略・ストーリーについてのネタバレを含む 「怪異」の撃退方法には2種類あり、「怪異を破壊」する方法と、「怪異を救済」する方法がある。 どちらの方法でもストーリーは進行するが、怪異を「破壊」してしまうと直後に「怪異」の逆襲を受け、同行している印人が死亡する(*4)。 また、一度でも「破壊」してしまう(=印人を一人でも死なせてしまう)と、グッドエンドに辿り着けなくなる。 評価点 秀逸なビジュアル 友野るい氏が「怪異」のデザインに加えゲーム中のコンセプトアート(イベントCG)を手掛けているが、その出来は見事の一言。章ごとの終盤にある対決パートにて、強烈なビジュアルの「怪異」がじりじりと距離を詰めてくる様は恐怖や焦燥を掻き立ててくる。 特に2章に登場する「森のシミ男」は、体型・顔ともに生理的嫌悪感を催す仕上がりであり、対峙中に普段はよく見えない顔が最接近したタイミングで露になるさまは(良い意味で)気持ち悪い。 ゲームを進める中で表示されるイベントCGでも「顔半分が植物化した警備員が逃げ惑う」「首をへし折られた中年男性に寄り添う森のシミ男」など様々なシチュエーションが描かれ、物語を引き立てている。 心霊スポット探索の雰囲気 本作では廃校・森の中など複数の心霊スポットを巡り「怪異」の手掛かりを探っていくのだが、その雰囲気もしっかりと再現されている。 荒廃した屋内や閉鎖されたハイキングコースを暗闇の中移動するというシチュエーションを、マップのCGだけでなく環境音でも再現しているので臨場感は良好。終盤には絶えず軍歌が流れ続けるというスポットも登場し、その異様な状況下での探索は恐怖感もひとしおといえる。 探索中も懐中電灯を向けた先に一瞬だけいるはずのない人影が映る、聞こえるはずのない音が聞こえるなど「いかにもありそう」な心霊現象がたびたび起こるので、上記のイベントCGも含めて演出・雰囲気のレベルは高い。 そもそもほとんどのマップが暗く、背景の細かい所はうっすら見える程度でしかない。そのためプレイヤーは元から「見る」ことに集中している状態になるのだが、一部のグラフィックは「懐中電灯の明かりが当たった時だけ表示される」仕掛けがなされている。そのため、鋭敏になった視覚に突如予想しないものが飛び込んでくる効果をもたらしている。 賛否両論点 「怪異」を撃退出来る印人の制限 ゲーム中では様々な「怪異」と、その「怪異」に呪われた印人(章ごとに2~3人)が登場するのだが、印人の中には「怪異」と対峙するときに連れていても撃退出来ない(必ずゲームオーバーになる)キャラが存在する。 体験版にも収録されている1章で具体例を挙げると、植物を操る男の子の悪霊「花彦くん」は生前に校長から受けた非道な虐待により大人に強い敵意を持っており、成人した印人を連れて対峙すると回避不可能な即死攻撃を仕掛けてくる。 ほかにも「男性じゃないと怪異に有効な打撃を与えられない」「怪異を足止めするために特定の技能を持つ印人が必要」など、撃退出来ない理由付けはちゃんとあるので矛盾や違和感の類はないのだが、それでも「自分が気に入った印人を連れて怪異を撃退したい」と思ってしまうのも仕方がないといえる。 このような事情のために、怪異戦必須のキャラにするため探索を中断してわざわざ九条館へ戻ってパートナーを交替しなければいけなくなり、テンポが非常に削がれる。もちろんワープやオートパイロット帰還なんてものは無い。 また、2章以降は怪異に出会う前の探索時でも特定キャラクターでないと進行出来ないポイントが出てくる。 これ自体は印人ごとの設定や性質を活かしたものであり、寧ろキャラ立ちには不可欠と言える良い要素なのだが、やはり「入れ替えのためにいちいち九条館に戻る」必要がある。前述の少人数行動というルールを理解した上でも若干わずらわしさは感じられるかもしれない。 割とむごい描写 上記の通りビジュアルは十分高く評価できる一方で、CERO Dの限界に挑むかのような凄惨な描写を描いたイベントCGが多数存在する。1章の時点で「机の上に転がる肘から先の片腕」「胴体を裂いて大量の草花が生えた心霊専門家の死体」と開始10分と経たず飛ばしており、それ以降も「全身に小さい穴が無数に開いた女性の死体」「全身バラバラにされた挙句箱詰めにされている警備員」など、かなり凄惨な場面が続く。 かの「暗転ドーン」なら間違いなく暗転ドーンしているであろう、「バラバラ死体の切断面とそこから見えている骨」というものですら、解像度をやや粗くしながらも描かれている。 当然ながら「怪異」に呪われている印人も例外ではなく、進め方によっては上記の場面に相当する死にざまを迎える事がある。マップ背景CGの差分での描写ではあるが、さっきまで一緒にいた印人の身体部位が転がっているというケースもある。 章ごとに違う「怪異」を退けるまでの短い付き合いとはいえ、生き残るために行動を共にしたパートナーが報われずに惨殺されるという結末は辛いものがある。そのキャラに愛着が湧いて「死なせたくない」と思っていた場合はなおさらである。 また、凄惨な描写の他にもセクシャルな描写が多数ある。 あっても良いとは思うのだが、いくらか「ここでそのセクシーな描写は要るのか?」というタイミングと頻度で出てくる為、気になる人には気になってしまうだろう。 例を挙げると、主人公が垣間見る過去の映像が「半裸のままツタに縛り上げられる女教師」だったり、姿が見えなくなった女性印人が下着姿で吊るされていたりする。 一応これらの展開が発生する理由は作中にきちんと存在しているものの、逆に言えばわざわざ理由付けをしてまで元来ホラーゲームには無用なお色気描写を盛り込んでいるということ。これらを純粋なホラーだけを楽しみたい人が受け入れられるかどうかは疑問符がつくところである。 怪異のバックボーンの悲惨さ これも「むごい描写」に数えることができるが、怪異が生じた背景にはそれなりの事情があり、幾つか性的な意味で生々しい、或いは「胸糞の悪い」ものがある。 テキスト数行でさっと語られ、あまり重たく引っ張らないのが多少救いではある。 「デッドリーチョイス」の理不尽さ 「デッドリーチョイス」のイベントでは、失敗すると即死というパターンが序盤から結構な数出てくる。 ライフ兼タイマーである「霊魂」を回復する御札が道中落ちているのだが、即死してしまっては「霊魂」がいくらあっても意味が無い。 また即死では無いが「全く同じ文言の選択肢から一つ選ぶ」といった、初見では完全な運ゲーの様相を呈する選択肢もあり、理不尽に感じる時がある。 この辺の「霊魂」と回復関係がシナリオ上で上手く機能し始めるのが後半になってからなので、そこまで行けば御札の有難みを感じられるようにはなる。 しかしそれでもデッドリーチョイスのミスで死ぬという場面が何度も生じる為、死にゲーADVとしての側面がややあると言える。またそれによって「ゲームオーバーを経て同じホラー描写を何度も見ると急激に怖さが薄れる」という難点も併発し得る。 問題点 ゲームのボリューム 恐らく本作を最後までプレイして真っ先に思い浮かぶ問題点。ゲームストーリーはエンディングまで5章、しかも1章あたり1時間前後(要反転)と少なく、やりこみ要素と呼べるものも皆無。エンディングは2つに分岐する、物語の進め方によってエンディングでの印人の近況も変わるといった要素はあるにはあるが、それでも物足りなく感じるだろう。 決して本作がつまらないという訳ではないのだが、税込で5,000円以上の値段(パッケージ版)に対して内容が薄く感じてしまうのは残念である。 それに伴い、トロフィーはストーリー(及び必ず発生するイベント)に関係するものに限られており、「怪異」との対峙前にセーブ&ロードを行えば1周でトロフィーコンプが可能となっている。質の高いホラーゲームを楽しみつつプラチナトロフィーが簡単に獲得出来る、という考え方も可能ではあるが。 ただし、後発のPS4版/Switch版にでは追加エピソードが入った事に加え、PSV版の方にもDLC(*5)として配信された。 アドベンチャーゲームに必要なシステムの欠如(改善済) 物語を読み進めるタイプのゲームでありながら、バックログ・オートモード・ウィンドウ消去といった基本的な仕様が発売当初は未実装という状態で、発売直後は不便なプレイを強いられていた。 体験版での意見を反映する形で発売から2週間という早い段階でパッチが配信され、上記システム周りの問題点は改善された。だが、あって当然ともいえるシステムは最初から実装していて欲しかったというのも本音であろう。 全く意味の無いステータス表記と主人公のビジュアル 名前変更 各キャラクターのステータス画面にて、「肉体」「知識」「霊力」「器用」の4つの項目が存在し、数値10を基準に高いか低いかで素質の有無が判別できるといった要素がある。 意味ありげに背景にそのキャラクターのステータスが表記されているのだが、何かこのステータスが関係する項目といった物も無く、そもそも戦闘システムがアイテム使用のみの為、完全にただのフレーバー要素。 例えば印人の1人である中松栄太は各ステータス中「器用」が12と高い値だが、その器用さが怪異の解明に生かされたりストーリーに影響するということも無く、オカルト系の雑誌やゲームをよくプレイしてそっち方面に詳しい設定が怪異に有効打を与えることもない。 同様に主人公の名前の他に「メガネとあごヒゲ」「メガネのみ」「あごヒゲのみ」「全部無し」と顔のセッティングもゲーム開始時に設定できるのだが、ゲーム中に登場するCG絵(*6)はすべてメガネもヒゲも無い顔になっているため、キャラメイクの存在意義が無い。 これらに関しては当ゲームの製作段階で色々あったのが原因であり、余談で後述。 怪異へのアプローチ手段が不十分であっても強制的にバトルに移行する(仕様ではある) その章に存在する全てのアイテムを集めきっていなくても、最低限必要な証拠が集まった時点で怪異戦は発生してしまう。そのため、思ったような結末にならなかったり、情報を想定通りに活かせないという場合は探索が完了していない可能性がある。 アイテムの使い方については実際に怪異と対峙してのトライ&エラーによって判ることが多く、また一応バトル中の怪異の台詞から「もしかしたら足りないアイテムがあるのかも」と想像することは可能。そのためバトルを行うことは全くの無駄ではないが、この仕様を解っていないと延々足止めを食らう事態になりかねない。 + 攻略・ストーリーについてのネタバレを含む より詳しくいってしまえば、「破壊」に必要なアイテムの入手を集めきった時点で、「救済」用アイテムがなくても怪異戦が発生する。 怪異戦でゲームオーバーになった際「再対決」「ロード」の他に「少し前から再開」を選べること自体がヒントになっており、それを選んだ際の開始ポイントが、即ち怪異戦開始フラグのアイテムと救済用アイテムの両方を入手できる分岐点になっている。 誤字脱字がやや多い 理解を阻害したり全く意味が異なったりするようなミスは無いが、度々、助詞が抜けている・文字が余分(衍字)という所が目立つ。基本的にはテキストで読ませ、雰囲気に没入させる必要のあるゲームという以上、若干お粗末。 総評 ストーリーの短さが気になる一方で、それ以外に致命的な問題点といえる要素はなく、ホラーゲームとしてのクオリティは高いと言える。 そのボリュームの少なさについても、追加エピソードの配信でいくらかは補強された。 凄惨な描写への耐性が高いならば、ホラー好きには十分オススメできる作品である。 余談 本作は製作段階ではホラーADVになる予定ではなく、同社の過去作『デモンゲイズ』や『円卓の生徒 Students of Round』のようなキャラメイク要素のあるハック スラッシュ系のゲーム、つまりホラー + ダンジョンRPGという作品になる予定であったことがエクスペリエンスへのインタビューで明らかになっている。 曰く、いざホラーDRPGとして製作に入ると「ホラー」と「ハクスラRPG」はジャンルとして非常に食い合わせが悪く致命的に合わなかったため、最終的にRPG部分を完全排除したホラーの一本化作品として完成した。 主人公の謎エディット、意味の無いステータス、ダンジョンマップのような心霊スポットを移動するといった要素はこの部分の名残と言えるだろう。 と思いきや、2020年10月15日にエクスペリエンスは『黄泉ヲ裂ク華』を発売。昭和54年の東京を舞台にホラー+ハクスラ要素を合わせた「ディストピアダンジョンRPG(公称)」となっており、この食い合わせの問題は克服したようである。 本作のキャラクターの声を当てた「根塚良」「立花理香」「川端快彰」「石飛恵里花」の4名は1年後の4月19日に角川ゲームスから発売されたRPG『METAL MAX Xeno -滅ぼされざる者たち-』で再び起用される事になった。 本作の実況配信をしたプレイヤーの中にカイジのモノマネでも知られるお笑い芸人のこりゃめでてーな伊藤こう大氏がいる。 序盤のみ普通に実況していたのだが、何を血迷ったのか途中から珍朗読でニコ生やライブを騒がせたスタジオカドタ氏(*7)に朗読をさせた。案の定、ホラーであるはずの本作が全く別のゲームになってしまった。 例えば、「印人」⇒「インド人」・「怪異」⇒「かいじゅう」・「仏像」⇒「ほとけほとけ」・「誘拐」⇒「ゆうわく」・「例」⇒「イタリア」・「カセット」⇒「カッセッツト」など。 氏は『学校であった怖い話』や『かまいたちの夜』と言ったSFCのサウンドノベルの朗読を行っており、SFCの低画質による潰れ文字から珍朗読が生まれていたと思われてもいたのだが、高画質な本作(しかもPS4版)でもやはり読めなかった。 その後の展開 PS4版が2018年1月18日に発売され、Switch版が2018年6月28日に発売、さらにOne版が2018年10月25日に発売された。 グラフィックの高解像度化、新エピソード、イベントギャラリーが追加されている。追加エピソードは後にPSV版でも配信。 この追加エピソード「雨の赤ずきん」はゲーム中に登場した印人が全員再集結し、怪異解決のため再び主人公に協力するという非常に熱い展開となっている。 最後発のWin版は海外版タイトルの『Spirit Hunter Death Mark』として2019年4月4日にSteamにて配信が開始された。音声/字幕/UIは日本語対応。 追加エピソードに合わせて後日談(赤ずきん解決後)となるボイスドラマ4本が配信された。内容は主人公の独白形式。 シミ男の頭を思い出して自分の髪が薄くなることを心配する、くちゃら花嫁を撃退時に撮影したことを思い出してツーショットで撮りたかったと残念そうに漏らす、ゲーム中で拾った折れたバールやビニールシートを九条館の空き部屋に飾って嬉々とする等の本編のシリアス空気が粉々になるとんでもない腹筋崩壊作品になっている。 しかし、うち1本のボイスドラマはしんみりとした内容である。 追加エピソード内のエピローグにおいて「シルシを刻んだ元凶とは別の怪異が動いている」という続編を匂わす事実が発覚する(*8)。その後、本作を起点とした「心霊ホラーシリーズ」の第2弾として『NG』が発売され、その一端が語られている。 さらに2019年11月25日より『死印』『NG』に続く「心霊ホラーシリーズ」3作目「シビトマギレ」のクラウドファンディングが開始、2020年1月に目標額の2倍の資金が集まった。「シビトマギレ」は本作『死印』の正統続編であり、主人公だけでなく本作に登場した他の印人も登場することが明かされている。 2021年6月1日に正式なタイトルは『 死噛 (シニガミ)』と発表された。PS4/Switchで2022年3月24日に発売予定であったが延期となり、2022年12月1日に発売された。
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信長の野望 概要 特徴 主なルール 評価点 問題点 総評 信長の野望 リターンズ 主な変更点 信長の野望 【のぶながのやぼう】 ジャンル SLG 対応機種 PC-6001mkII以降、PC-8001以降、PC-8801以降、PC-9801以降、FM-7/8以降、MZ-1500/2000、X1、MSX/MSX2、Windows(*1)他 発売・開発元 光栄マイコンシステム 発売日 1983年5月 定価 【PC88】6,800円 プレイ人数 1~2人 判定 なし 信長の野望シリーズリンク 概要 光栄の看板ゲームの1つ。 戦国大名となって全国を統一する歴史SLG『信長の野望』シリーズの第一作。 ゲームの目的は大名家の当主となり、内政で勢力拡大を繰り返して他の勢力を合戦で討ち滅ぼし全17国(越後~摂津和泉)を支配下に治めること。 シナリオは1560年開始の一つのみ。 プレイヤーが選べる大名は1Pが織田信長、2Pが武田信玄で固定。 特徴 従来のSLGは戦術に特化しており、コンピューター上でボードゲーム(*2)を再現した物だったが、本作は領国経営(戦略)と合戦(戦術)の2つで成り立っている。 プレイヤーは、領国に対し開墾や町作り等の様々な政策を打つ事によって、領国の経済を発展させ、軍資金と兵糧を確保しながら兵力を増量する。 現代の会社経営に通じるこうした経済的概念は、一般のプレイヤーにも受け入れられ、様々なコンピュータに移植され大ヒットした。 この経営概念は同社の様々な戦略ゲームに盛り込まれ、以降、本作で歴史シミュレーションゲームの地位を築いた。 主なルール まずゲーム開始時にプレイヤーの能力をルーレット方式で決定。 スペースキーを押すだけの単純な作業だが、各能力値の幅が30~110と広く、何度もやり直せた。 能力値次第で内政や戦争での効果も変わってくるので繰り返しプレイしても同じ戦略が比較的通用しにくくなっている。 ゲームレベルは5段階で選択。 最高難易度の「5」はかなり鬼畜。最初のターンさえ回ってこないうちに隣国に攻められることもあり得るレベル。能力値が低いと太刀打ちする術がなく、あっという間にゲームオーバーとなる。 領国経営は国ごとに年4回(春夏秋冬ごとに1回)訪れ、一度だけ命令を実行することが出来る。 コマンドの種類は富国強兵に関する物が中心で、各機種の性能によって変化。ちなみに全機種対応のコマンドは、(兵の)移動、戦争、金・米の輸送、治水工事、開墾、兵を雇う、堺の商人と取引、兵士訓練、各国の様子、町を作る、民・兵に与える、何もしないの12種類。 なお、商人との取引では米や武器の売買も行うことになる。商人がいる確率は50%と低く、運が悪いと一年間金が手に入らず内政ができない場合もありうる。 シンプルでわかりやすいシステムだが初期状態だと確実に兵糧が減っていくので文字通り金1も無駄にできないシビアな内政手腕を要求される。 年貢率が50%と高すぎて民の疲労度が高いのが原因。年貢率を下げてやったほうが収入が多くなる。 戦争画面はヘクスで構成された戦術タイプ。ただしフィールドは9×5マスとかなり狭く、使える戦術も多くはない。6種類の地形がある。兵力は5部隊に分割され、それぞれを操作して行う。戦争のコマンドは、移動、攻撃、降参、何もしないの4種類。移動は1マスずつで、攻撃も隣接したものにしかできない。コマンド操作は1部隊につき1ターンに1回だけ。 なお、兵力が極端に少ない場合は5部隊未満にもなる。 攻撃時に不利な方のみダメージを受ける、そのため戦力差が大きければ無傷で勝利することも可能。 戦争中における勝利の条件は、敵の第一部隊が全滅する、敵の大将が退却する、敵の兵糧が底を突く、守備側が30日間持ちこたえるの4つ。 また、敵国に攻め込んだ時点で相手の兵力や兵糧がゼロの場合も勝利となる。 大名が出陣していると、相手に与えるダメージが2倍になる。 敵大名を倒すと、その大名が治めていた全ての国を自国の領国にする事ができる。敵大名が攻めてきたところを返り討ちにした場合も同様。 どんなに強大な国力があっても大名が倒されると滅亡である。プレイヤーの場合も同様なので、終盤でもうっかり兵力や兵糧の隙を突かれてゲームオーバーになることもある。 評価点 上記でも挙げた様に戦術に内政、軍備の要素を取り入れた当時としては斬新なゲーム性。 当時のSLGは大抵与えられた条件下での戦術SLGが大半であった。攻め込む、守る時の兵力、そして兵を有する国の状況を内政などによって高めることのできる今作がいかに画期的であったかが想像できる。 能力、災害イベント、敵国行動のランダム性により繰り返しプレイしても全く同じ展開にはならず長く楽しめる事。 歴史上の人物として国盗り合戦を行う歴史シミュレーションゲームの確立。 誰でもスグに覚えられるシンプルな操作方法。 総取りシステムと領地数の少なさ(*3)もあって1時間程度で終わる程のスピーディなゲーム展開。 問題点 シリーズの初代作にありがちな粗やバランス面での不具合が多い。 初期版はプレイが継続不可能になるなどバグが多かった。 今作では忠誠関連(一揆発生や謀叛)でのデメリットはなく民の忠誠度が下がりにくいため、年貢率を1%→99%→1%…としていくとあっという間に兵糧が増える。米のほぼ全てを奪い取っても餓死しないという超ドM民であった。 他にも兵数を1人にして訓練し、1回で訓練度をMAXにする裏技は有名。 これらの問題は事実上の完成版である「全国版」では修正されている。 最重要パラメータは「忠誠」。兵糧収入と兵士の戦闘能力はほぼこの能力で決まるほど重要。 内政については民忠誠の数値が大きく依存しており、この数値をある程度高めながら治水を行えば必要な兵糧はほぼ確保可能。後は必要に応じて手に入った兵糧を売り払い兵士数が維持できるまでの金収入を得られるように街開発を行えば良い。 前述の通り最初の2~3年はほぼカツカツの状態だがうまくいけばこれだけで500程度の兵糧は軽く確保でき、この後で開墾も行えばあっと言う間に収入がMAXの8000になる。 兵士に関しては兵士数が多いほど有利なのは今作でも同じ…だが他の要素(忠誠、訓練、武装)の影響がかなり大きいので忠誠度をMAXまで上げて適度に訓練しておけば2~3倍程度の兵力なら無傷で駆逐できる。 4~5倍程度でも流石に地形などを考慮しなければ容易に勝たせてはくれないが決して無謀ではない。武装も高ければ10倍程度でも勝てる見込みがある。当時の状況下では地方ごとの兵士の能力に大幅な差があった(*4)(*5)ので納得のいく要素ではある。 一度数値を上げると徴兵しても各数値が下がらず(忠誠に関しては攻めとった国に残留する兵士のみ平均化される。)、安易に物量に頼る戦い方だと維持費もかかるし攻めとった領地の運営にも支障が出るのでなまじ兵力を増やすよりも金や米を施す方が安上がりである。 これに関しても調整が加えられ、兵力が増えた際は数値が平均化されていくようになった。 当時のパソコン性能とプログラム技術は発展途上で未成熟にあるため稚拙な点が多い。 NECの8ビットPCシリーズでリリースされていた以上必然であったが、本作のプログラムは大半の機種においてBASICで書かれている。つまり、プログラムの閲覧が容易で簡単に内容を書き換えられる仕様だった。 文字のほとんどが半角カタカナで表示されていたのでメッセージが読み辛い。 大名の顔グラフィックとBGMが無く、効果音も戦闘画面でビープ音が入る程度。 舞台となる範囲が狭く、信長を中心とした近畿・中部地方の17国に限定されている。操作可能な大名は信長と信玄だけで、武将の概念すら無かった。 委任コマンドがないので流石に後半10数国あたりになってくると内政が煩わしくなってくる。 総評 経営の要素を含む戦略と戦術の両方を取り入れたゲーム性、日本の歴史上の実在した人物をプレイヤーキャラにしたことによる感情移入のしやすさ、戦国時代の苛酷さを表現したシンプルかつシビアなゲームバランス等この時点でほぼ歴史シミュレーションの骨組みが出来上がっている。 後のシリーズも大半がキャラやシステムの追加、バランス調整等でゲームの方向性を変えているに過ぎない(*6)ことからも今作の完成度がいかに高いかを物語っている。 当時、人を集めなければプレイできなかったボードシミュレーションゲームを手軽に一人でも遊べるようにしたSLGは、コンピューター上でTRPGの再現を目指した『ウィザードリィ』などと共通している部分とも言えよう。 流石に年月の経過によるチープさ、バグや数値の上昇の異常さなどはいただけないが、ある意味特徴として捉えられなくもない。 全ての大名でプレイできる50ヶ国モードもあり、移植版の多さや携帯アプリなどの存在も影響し知名度の高い『全国版』の存在でシリーズの原点という立場さえ奪われている今作だが興味がある方はプレイして全国版と比べてみるのも良いだろう。 入手に関しては歴代タイトル全集が再現性が高いがゲーム内容自体はリターンズも大差ない。単品入手の場合ならば価格が安く操作性の良い下記リターンズ版かSteam版(*7)を入手するとよいだろう。 信長の野望 リターンズ 【のぶながのやぼう りたーんず】 ジャンル SLG 対応機種 Windowsプレイステーションセガサターン 発売元 コーエー 発売日 1999年1月22日 定価 【Win】1,980円 判定 なし 初代をベースにインターフェイスの変更等の要素を追加したリメイク版。 ただし兵士1訓練、年貢率改正による訓練、忠誠度上昇については修正されているので注意。序盤のバランスも若干厳しめに設定されている。 …と思いきや年貢率の改正技は(流石に1%→100%のような極端な変更では効果がなくなっているものの)使用でき、旨くやればやはり内政せずとも兵糧収入を上昇させられる。PS版の説明書に「バランス崩壊技」として記載するあたりある程度意図したものと思われる。 ※17ヶ国モードのみで全国版は遊べない。 主な変更点 『全国版』以降の作品同様にBGMの追加。 「効果」コマンドの追加。 コマンド実行時の予測効果が表示されるためにより的確なコマンド実行が行えるようになった、年収もわかるので便利。
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ドラゴンズレア 【どらごんずれあ】 ジャンル アクション 対応機種 ファミリーコンピュータ メディア 2MbitROMカートリッジ 発売元 EPIC・ソニーレコード 開発元 Motivetime 発売日 1991年9月20日 定価 5,900円 判定 クソゲー ゲームバランスが不安定 ポイント 動きが滑らかすぎて操作しづらい主人公即死 配置が鬼畜な罠の数々城に入ることすらできずにGAMEOVER気づいたら白骨化していた頑張ればクリアできるが頑張りたくない ドラゴンズレアシリーズDragon s Lair / FC版 / II TIME WARP / III / 3D 概要 システム 問題点 評価点 総評 その後の展開 余談 概要 1983年に稼働開始したアーケードゲーム『Dragon s Lair』の世界観をモチーフとしたアクションゲーム。 よって、今作はリメイクされた同名の別タイトルと言えるものであり、内容自体は全く異なる。 元々は1990年12月29日に海外で販売されたものとなっており、本作はその移植作にあたる。 システム 横スクロールのステージクリアタイプのアクションゲーム 単純に奥まで進み、各ステージでボスを倒せばステージクリア。 ある程度進めた後には、ステージクリア後にエレベーターで次に進むステージを選択可能。 中にはトラップ部屋や前のステージへ戻されるトラップも存在する。また、エレベーター部屋もステージの一つであり、飛び移る際にもきちんと飛び移らないと即死する。 残機+ライフ制 体力ゲージは一部の敵の攻撃で減る他、武器の使用でも減る。 問題点 アニメーションに凝ったゆえの操作性の弊害 滑らかな動きが特徴であるがそれゆえに、主人公の動きがゆったりしていて遅く(北米版はさらに遅い)、移動も攻撃も回避もワンテンポ動作が遅れてしまうためにとっさの行動を変えることが非常に難しい。 下記の通りゲームそのものも難しいのだが、操作性の悪さが更に拍車をかけてしまっている。 結果、原作での成功シーンのきびきびとした動きは一切再現されておらず、やっていて爽快感もない。 難しすぎるゲーム内容 まず主人公のグラフィックが大きい上に、全身に当たり判定があるため攻撃に当たりやすい。この仕様のせいでしゃがむと当たり判定が横に広がってしまう。 にもかかわらず、ゲーム中に登場する敵や罠の大半は当たると即死(白骨化(*1))する。 上記、挙動の重さで分かっていても即死してしまう事も多い。 ステージ4では凹凸のある天井にぶつかってそのまま落下死につながることも多い。 コウモリなどの左右に飛んでくるザコ敵は当たってもHPがちょっと減るだけで済む(時間経過でも少しずつ減っていく)のだが、 即死ばかりするせいでHPにはほとんど意味がない。 体力ゲージが「E」と馴染みの無い表記になっているため(*2)、初見では何のゲージであるか気づきにくい。更に通常であれば重要なゲージにも拘らずプレイヤーの目線から離れた右上に置かれているため、 主人公の身長はゲーム画面の高さ(ゲージ表示などを除く)の 3割ほどを占める。 原作でもかなり長身に描かれているのでそれを再現したものと思われるが、ゲームデザインとはまるで噛み合っていない。 主人公の武器はD(短剣)、A(斧)、F(火の玉)の3種類があり、それらのアイテムを取ることでその武器に切り替えられるのだが、このアイテムの中に初期装備であるDが混ざっているのが曲者。 Aの斧が一番使いやすいのだが、これを所持している状態でDを取ってしまうと初期装備に戻ってしまう。つまりDは実質弱体化アイテムとなっている。そのためなるべく避けて通りたいのだが、それを見越したかのように絶妙に邪魔なところに設置されている。嫌がらせ以外の何物でもない。 敵や罠の配置がシビアで、初見殺しのものが多い。 突然現れる敵や落とし穴、動く足場といったアクションゲームではおなじみのトラップも、当たり判定が大きくとっさの回避が難しいこのゲームでは凶悪な存在となる。 しかも動く足場は動きに合わせて前進しないと落ちる。 また、狭い通路に杭が仕掛けられていたり、上下に仕掛けられた横向きの回転棒をしゃがみとジャンプを切り替えながら抜けなければならなかったりする。 しかも、後者は着地した先に落とし穴が仕掛けられているという鬼畜ぶりである。この罠があるステージ4は本作で最難関のステージとされる。 最終ステージのドラゴンもしゃがんでから攻撃しないとまともに倒せない。 ゲーム中盤にある、ステージ移行用のエレベーターも初見殺しの罠になっている。 上から下へと降りていき、各階で一定時間止まっては降りていくのだが、 どの階がどこへ繋がっているかは完全にノーヒントにも拘らず、正しい出口から出ないと前のステージに戻されてしまう 。このエレベーターが3か所にも亘って登場するので、頑張って鬼畜ステージをクリアしても全てが水泡に帰すことになる。 そもそもエレベーターと降り口の間をジャンプする必要があり、届かなければもちろん即死。挙動の重い本作ではこれも致命的。 理不尽さは最初のステージで十分に堪能できる。 橋を渡って門番のドラゴンを倒し、城の扉を開けて中に入るという、わずか1画面のステージなのだが…。 橋はところどころ床が抜けるようになっており、立つ位置が悪いと落下死する。微調整が難しいこのゲームでは、床が抜けたらほぼ確実に死亡する。 ドラゴンは主人公が画面の中ほどまで進まないと登場しない。そのまま倒そうとすると近すぎてドラゴンに当たってしまうので、すぐに引き返して距離を取る必要があるのだが、ドラゴンはこちらがしゃがんでいると首を引っ込め、こちらが攻撃したり移動しようと立ち上がった途端に炎を吐いてくるという嫌らしい行動ルーチンを持っている。 主人公の初期装備である短剣はまっすぐ飛ばすことができず、重力に従って失速して落ちてしまうため非常に当てづらい。 ドラゴンを避けて進むこともできるが扉は開かないので先に進めない。また、閉じた扉にぶつかるとなぜか即死する。 + 参考動画 武器使用による体力減少も地味に痛い。 大抵の場合、即死トラップで死ぬのでゲーム全体で見ればそこまで影響はないものの、途中で雑魚からダメージ受けすぎると、実質詰み状態になる。 ボスは武器を使用した攻撃でしか倒せないので、ボス撃破に必要な武器使用回数以下の体力になると実質的な詰み状態。 コンティニューは存在しない。 ライフ(残機)を30から始められる(通常は5)裏技もあるが、一定以上のハイスコアがないと使えない。操作とステージの内容に習熟していないと裏技も使えないし、使えても難易度が難易度だけに焼け石に水である。 評価点 原作がアニメーションを売りにした作品だけあって、背景も含めたグラフィックがファミコンとは思えないほど美しく、主人公も敵キャラクターもよく動く。特に主人公の一挙手一投足の滑らかな動きは特筆に価する。 LD版のストーリーの流れや場面はそこそこ再現している。 かといって死にやすく、初見殺しが多い所まで再現されても困るのだが。 総評 原作であるレーザーディスクの持ち味や雰囲気を踏襲しつつ、アクションゲームとした本作。 しかし、元から高い難易度設定を、操作性周りの不備や難が更に高めてしまい、終始ストレスがたまる出来栄えと化してしまった。 理不尽なアクションゲームが多いFCの中でも屈指の難ゲーといえる。 原作のLD版自体が難易度の高さで有名だったため、その点だけは原作譲りと言える点だろうか。 その後の展開 後にGB・SFC・ジェネシス(海外メガドライブ)にも移植されている。 システムはFC版と異なっているが、難易度が高いことに変わりはない。 ただし、SFC版は名前が「ドラゴンズマジック」になっている。 GB版は、合計194個もの命の石のかけらを全て集めないとクリアできないため、難易度はFC版をも凌ぐ。 また、LD版の初代をベースとした3Dアクションゲーム『Dragon s Lair 3D』がUBIソフトから2002年にGC・Xbox・Windows版、2004年に欧州限定でPS2版が発売されている。 余談 「フローティングリザードキング」(王冠をかぶって浮遊するトカゲのような、得点アイテムを盗む敵)という敵が画面に登場すると、ザコもボスも関係なくすべての敵が消えてしまうという仕様(?)があり、これを利用するとラスボスを倒さずにクリアすることができる(北米版ではできない)。 主人公が杭に潰されると兜と足だけになって少しだけ動けるのだが、その姿がカタツムリにしか見えないため、「潰されるとなぜかカタツムリに変身する」と誤解されることも多い。 一部で妙な知名度を誇る作品のため人気テレビ番組『ゲームセンターCX』でも挑戦希望ゲームの上位に挙がっていたソフトだが、長い事挑戦は行われなかった。(*3)しかし2021年、スタッフの尽力により挑戦への採用が実現した。
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ファミリージョッキー(FC) 概要 内容 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 ファミリージョッキー(GB) 概要 FC版からの変更点(GB) 評価点(GB) 賛否両論点(GB) 問題点(GB) 総評(GB) その後の展開(GB) 余談(GB) ファミリージョッキー(FC) 【ふぁみりーじょっきー】 ジャンル レース 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売・開発元 ナムコ 発売日 1987年4月24日 プレイ人数 1~2人 定価 3,900円 判定 良作 ポイント クラシックが超長距離の障害レース勝つためには進路妨害上等序盤のレースは常に1-2にBETテクニックだけでなく運もなければ勝ち抜けない ナムコットファミリーシリーズリンク 概要 1987年4月にナムコがファミリーコンピュータ用ソフトとして発売した競馬のレースゲーム。 ファミコンでは初の競馬ゲームだが、現在では競馬ゲームというよりレースゲームとして扱われることが多い。 1頭の馬を最大16戦駆って、GI(ジーワン)制覇を目指すゲーム。 1986年12月に発売された『プロ野球ファミリースタジアム』に続く『ファミリーシリーズ』の2作目でもある。 内容 プレイヤーはまず決められた16頭から1頭を選ぶ。 馬はそれぞれ、スピード(Sp)、スタミナ(St)、ガッツ(G)、ジャンプ(J)、ターボ(T)、タイプのステータスを持っている。レース中に、コーナー中間点で上記のマークの入ったアイテムが散乱しており、これを取ることでそれぞれ1ずつ上げられ最大は10(10の場合表示は「A」)。 スピード・最高速で、1ごとに0.5km/hずつ上昇し7以上では1ごとに1.0km/hずつ上昇。 スタミナ・これが高いほど走行時のスタミナのロスが小さい(メーター最大値は変わらず)。 ガッツ・高いほど他馬との衝突に強くなり、衝突時のスタミナロスが小さくなる。また多少後ろからぶつかっても前に出やすくなる。 ジャンプ・ジャンプの高さで、これが高いほど障害の飛越がしやすくなる。 ターボ・加速力で、これが高いほど鞭1回でスピードが上がりやすくなり、少ない回数で最高速に達せられる。 タイプ・ダートや重馬場の適応力で、これが高いほど悪条件時の能力ダウンが小さくて済む。これはアイテムで上げることができない。 上記の他にアイテムは「スター(スタミナが回復)」と「ドクロ(スタミナが減少)」があり、これらは2400m以上のレースのみで出現する。 レースは常に6頭立てで、平地戦と障害戦があるが、大部分のレースは障害戦である。また、全てのレースが左回りになっている。 平地、障害問わずコースの区切りは「ゴール前直線」「コーナー」「向こう正面」に分かれており、コーナーとコーナーの間にある短い直線部分がアイテムが散乱する「アイテムゾーン」になっている。 障害はハードルと生垣があり、ハードルは重なっていない部分ならば楽に飛び越せるが、生垣は幅があり、ダッシュを伴うジャンプでないとまず飛び越せない。 障害を飛び越せないと転倒してしまう。転倒状態では、少し進んで復帰できるがスタミナはガッツリ奪われるし、転倒状態のままスクロールに抜かれて画面外後方に出てしまうとリタイア(失格)になる。当然ゲームオーバー。 転倒していない状態でスクロールに追いつかれた場合は、そのままスクロールに押されて進めるが、この時もスタミナはガッツリ失われる。 3着以内に入ることで賞金が貰える。4着は賞金が貰えないだけで次に進むことはできる。5・6着ではゲームオーバーとなる。 レコードタイムで勝利すると1着賞金にプラスして1着賞金の半分のボーナスが貰える(実質的に1着賞金が1.5倍になる形)。 最初は新馬から始まり、1着になれば条件戦へ、なればければ未勝利戦へ進む(以後1着が取れるまで未勝利戦を繰返す)。 条件戦は500万、1000万、2000万それぞれに分かれており、現在の賞金(スコア)に準じて出走するレースが分かれる。賞金は現実の「以下」ではなく、それぞれ「未満」という解釈になる(*1)。 2000万に達すればGIII、8500万でGII、3億5000万且つ11戦目でGIへ進むことができる。 16戦走ると、それが最後になる。この時まで未勝利のままだとゲームオーバー扱いで、それ以外ならエンディングになり、獲得賞金(スコア)とGIタイトルが表示される。 2人プレイの場合、どちらかが満たしていれば上位のレースに進める(*2)。 プレイヤー馬と、その初期能力値。 プレイヤーが選ばなかった他の馬は条件戦でのライバルとして登場。 日本や外国で実在した競走馬をもじられたものもいれば、ナムコキャラルーツなもの(ライバルのみ)もある。 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ カモノネギ 1 1 1 2 2 8 パフォーマンス 1 2 3 4 3 2 キングコング 0 3 1 4 2 4 イーグルゴー 2 3 2 2 0 3 ハイテック 3 4 0 0 0 6 リキパワー 1 3 3 3 0 3 プリンスメロン 1 4 3 0 0 4 エクスプレス 4 0 0 1 2 9 ディスコボーイ 2 2 2 2 2 5 サクラタイガー 2 3 1 1 1 7 テンカウント 3 2 2 3 0 2 ブルーグラス 2 1 2 1 4 6 ミスターダービー 1 0 1 3 4 5 モモタロー 3 1 0 1 3 5 インターラプター 4 1 3 0 0 8 アイアンホース 0 4 4 0 1 7 + 条件戦の詳細 新馬戦(芝1200m平地) 未勝利戦(ダート1600m平地)(*3) 500万下条件戦(芝1200m障害) 1000万下条件戦(ダート1600m障害) 2000万下条件戦(芝1600m障害) + GIIIレースの詳細 リュウヘイキネン(芝2000m平地) オーミステークス(ダート2000m障害) ミズホショウ(芝2000m障害) サボテンステークス(芝2000m障害) グレートスプリント(ダート2400m障害) イーナシーカップ(芝2000m障害) ネギマキネン(芝2400m平地) ポークステークス(ダート2000m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ アカテンスキー 0 2 2 3 3 8 シンガリルドルフ 2 1 5 1 5 A テクノオー 1 2 2 2 3 6 トーキョーボーイ 3 3 3 4 0 3 キタノサカバ 2 3 0 2 1 5 ササコニシキ 5 2 3 3 2 9 オノノコマチ 1 4 4 4 0 8 サクサクフッキー 5 0 1 3 3 1 イトシダイナ 4 1 3 3 0 3 ディスコキング 3 0 4 0 4 8 フクタロー 4 2 2 3 1 5 デンデン 2 3 1 2 3 7 ガブリヨリー 3 4 3 0 6 5 コシノヒカリ 2 4 4 2 4 A オノノトーフ 6 3 0 4 1 8 ミホノナカギリ 0 4 3 1 4 4 + GIIレースの詳細 ナムコカップ(芝2400m平地) レコードカンショウ(芝2400m障害) コータローキネン(ダート2800m障害) サクラダモンショウ(芝3200m障害) カントリーカップ(芝3200m障害) ビーフステークス(ダート3200m障害) ヤヨイショウ(芝3200m障害) サクラフブキショウ(芝2800m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ テキノカチドキ 4 2 1 1 2 5 レッドバロン 2 4 4 2 6 4 ユウユウ 8 4 2 0 6 A ヤヨイトユウコ 2 4 5 0 3 6 トミクニオー 3 5 3 0 2 8 ヒョウヒョウ 1 8 2 1 1 6 ダイナオリバー 1 6 4 2 1 7 トイポップ 2 4 6 6 2 3 サッカーボール 4 4 3 3 4 3 アオヤギターフ 5 4 8 1 2 3 リョウマクン 3 3 5 3 3 5 エフワンマッハ 8 4 4 0 0 A ピッカリスター 4 3 2 3 4 4 ボグダスキー 8 3 5 1 3 3 ギャラガ 8 5 3 1 2 7 ドットットー 4 6 7 5 7 A + GIレースの詳細 皐月賞(芝3600m障害) ダービー(芝4000m障害) 菊花賞(芝3200m障害) ジャパンカップ(芝3600m障害) 有馬記念(芝4400m障害) 天皇賞(芝3200m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ ブルーマックス 3 5 A A 9 9 ハーイセイコ 5 7 4 7 A 5 シンサン A 8 7 4 3 7 ハシカチドキ 4 A 6 A 4 8 ワンダーモモ 5 A 9 2 7 3 キッシッシー 7 7 7 7 7 6 ウチベンケイ 5 9 5 9 5 5 パックマン 8 8 6 8 4 4 ナガシマオー 7 5 5 7 5 9 ピノエース 9 9 9 3 3 6 ワルキューレ 9 7 8 3 8 7 キョンキョン 6 6 A A 5 2 アナダパンチ A 5 7 2 A 4 ミチマサオー 8 9 8 6 6 6 ロングフェイス 5 A A 8 3 9 プレストントン 5 A 6 5 4 A ファミリーゲーム レースのみを行う「オンリーレース」の他に、実際の競馬のようにベットできる「ファミリーゲーム」というモードがある。 このモードは4人の家族キャラ(トーサン・カーサン・ヤヨイ・ユウタ)がそれぞれ10,000円ずつ持っていて、毎回馬券購入でベットするものである。馬券は連勝複式(*4)のみで、1人あたり3枚までベットできる。 因みにファミリーゲームであっても、プレイヤーの馬が4着以内に入れなければゲームオーバーである。反対にベットする4人が全員持ち金ゼロになった場合、以降ベットはできないがレースは続けられる。つまり「オンリーレース」と同じと言うことになる。 評価点 他の自動車系レースゲームと差別化が充分できており、競馬らしさがしっかり取り込めている。 ただやみくもに連打して叩いて先頭でブッチ切ればいいわけではなく、ちゃんとスタミナを配分する必要がある。 また道中のアイテムゾーンをしっかりモノにしなければいくらレコードで圧勝しても、GIIやGIで強力なライバルホース相手にまず歯が立たないステータスで戦わなければならないので、必ず行き詰まる。 結果的に実際の競馬同様の、抑えるところは抑えて、叩くべき時に叩くという形ができている。 馬たちはいずれも個性を持っており選択の幅が広い。 この時期でプレイヤーキャラが16通りも選択できると言うのは非常に豊富である。 また、後述のアイテムが運に左右されることもあって、予めどの能力値が優先的に欲しいか選択できることにもなっている。 プレイヤーだけでなくCPUのライバルたちも個性をそれぞれ持っている。 レース自体はシンプルで盛り上がりやすい点は『ファミスタ』に共通する。 鞭入れなどは非常にわかりやすく、またスタミナもゲージ化されているのである程度配分も考えられる。 また、条件戦は連打連打で先頭ブッチギリ逃げで勝ててもGIII途中あたりから、それではスタミナ切れして勝てなくなるので低年齢層でも上記のようなレースバランスに早期のうちに気付きやすい点なども、好バランスと言えるだろう。 ファミリーゲームの細かいオッズ計算。 当時アーケードのベット系競馬ゲーム(例・1988年に稼働開始したセガの『ワールドダービー』など)でもオッズは固定だったのに、本作ではちゃんとベットに応じてオッズが再計算される。 賛否両論点 GIは現実のクラシック等八大競走の名前になっているが、どれも障害戦でしかも距離も天皇賞以外現実と全然違う。 現実との整合性を考えるとメチャメチャだが、当時のレベルでは、平地のみで現実同様の細かい再現は難しかったのでゲームとしては妥当という声が多い。 また、レコードによるボーナスも実際の競馬を無視しているが、ゲームとしてはそれに目的意識を持たせている。 ブロック妨害上等のレース。 言うまでもなく現実の競馬では進路妨害は失格だがゲームではそれが一切ない(*5)。 しかし、ゲームとしてはガッツの強い馬は少々後ろからぶつけても前に出られることがあり、ガッツが弱いなら逃げ気味のレースをしたりとそれを活かしたレース展開を作り出している。 問題点 難易度が高い。 全16レースでコンティニュー無し。しかもGⅠに出るためにはかなりの賞金を稼がなければならず、大変。 アイテム獲得がかなり運に左右される。 基本的に「スピード」は最大まで欲しい反面「ジャンプ」はあっても5もあれば充分。 なのに、何が出るかはランダムなのでかなり運が絡む。 GII以上では「スター」が出ないことには絶望的。特に機会が少ない2400mでは、アイテムが全てドクロで実質詰み同然で失格敗退なんてこともザラ。 これが非常に深刻な問題で、特に障害ではこれがないと生垣を飛び越えるのが不可能も同然になる。多少は運が絡むのは仕方が無いにせよ、最低でもスターは1つ出るぐらいの調整は欲しかったところ。 コーナー出口でプレイヤー馬が先頭だった場合、スクロールがついていかず画面外前方に出て見えなくなることがある。 このせいで、前にガンガン突っ込んでいくと見えなくなり障害を察知できずひっかかってしまうこともしばしば。 CPUのライバル馬たちは障害の飛越に失敗しても転倒せず、失格もない。 一応、生垣なら何度もその上でジャンプを繰り返すのでスピードダウンには違いないが、さすがにこれは不公平感が否めない。 エンディングとゲームオーバーの扱い。 16戦で4着以内を続ければ、未勝利でなければ無冠に終わっても「Congratulations」と表示され、ゲームオーバー時はたとえ16戦15勝5冠で1度の5着だったとしても、単に獲得したGIタイトルが表示されるだけで普通のゲームオーバーと同じ。 普通ならどう考えても後者の方が讃えられるものであり、ゲームとしても明らかに後者の方が難しいのでこの扱いはさすがに無視できないものがある。 総評 まだまだ初期のゲームということで、運が絡む部分のケアができておらず「スター」が出ないとほぼ勝ちを諦めなければならなかったり能力バランスなど多少の問題はあるものの、競馬らしくスタミナの配分だったり、それが転じて先行や差しなどの競馬らしい展開に繋がっているなどゲームとしての出来は良い。 八大競走なのに障害戦だったり、進路妨害がまかり通っていたりと競馬として考えれば目を覆いたくなるが、そこは別物として純粋にゲームとしてのみ見られるか、どうしても意識してしまい邪道なものとして拒絶してしまうかで意見が分かれる部分であろう。 ゲームとしてはそれでバランスがとれていたり、対戦にしても1人プレーにしてもその独特なレースに熱くなれる展開が多い。 総じて、文句なく楽しめる良作といってよいだろう。 その後の展開 ナムコ『ファミリーシリーズ』は以後『ファミリーボクシング』『ファミリーテニス』『プロ野球ファミリースタジアム 87年度版』(以後『ファミスタシリーズ』としても歴史を重ねていく)とスポーツをはじめ麻雀やピンボールなど様々なジャンルに展開していく。『ファミリージョッキー』としては1991年3月29日にゲームボーイソフトで移植されている。 詳細は後述の通りで一応、移植のような扱いだが若干アレンジされている。 1994年12月22日に本作の続編としてスーパーファミコン向けに開発されながらいったんお蔵入りになったプログラムをヴァージンゲームがナムコからライセンスを受ける形で『バトルジョッキー』として発売している。 2020年6月18日にはニンテンドースイッチ『ナムコットコレクション』のDLC第1弾およびパッケージ版の収録ソフトの1つとして移植されている(DL版本体は無料)。 こちらはM2開発によるFC版に忠実な移植となっている。また、本作だけ遊びたい場合でも税込み330円で購入可能なので気軽に楽しめる。 余談 1990年代に入ると競馬ゲームは競走馬育成シミュレーションの『ダービースタリオン』『クラシックロード』『サラブレッドブリーダー』といったシリーズのシミュレーション系に取って代わられた。 そのため1994年3月18日にスーパーファミコンソフト『ダービージョッキー』(アスミック)が発売されるまで、唯一馬を直接走らせる競馬のレースゲームとして長らく存在感を示してきた。 ネオジオの『ステークスウィナー』(開発はザウルス 1995年)は、ファミリージョッキーの精神的正当続編と言える内容で、調教ステージのBGMはファミリージョッキーのメインBGMほぼそのまま。ゲーム内容含めて特にクレームなどの問題は無かったようで、好評だったのか2も登場し、それぞれ家庭用移植も配信販売もされている。開発に元関係者がいたのかは不明。 [部分編集] ファミリージョッキー(GB) 【ふぁみりーじょっきー】 ジャンル レース 対応機種 ゲームボーイ 発売・開発元 ナムコ 発売日 1991年3月29日 プレイ人数 1~2人 定価 3,500円 判定 良作 ポイント FCと少々勝手が違ってもバランスは良い馬たちが新時代に合わせてモデルチェンジ障害戦だらけなのは相変わらず ナムコットファミリーシリーズリンク 概要 1991年発売されたゲームボーイの競馬レースゲームで、4年前にファミコンで発売された同名作品(上記)のアレンジ移植版。 大まかな操作性やレースの特徴などは上記作品からそのまま引き継がれている、本項目では主に相違点を扱うものとする。 ゲームの根幹に当る部分は上記ファミコン版を参照のこと。 FC版からの変更点(GB) ファミリーゲームが家族4人枠で取られていたのが1人のみになった。 ベットプレイヤーの名前を入力できる。 1Pは3枠出走、2Pは4枠出走になった。 スタミナが減少する「ドクロ」がなくなって「?」に置き換えられた。 これはスタミナが回復するか減少するか、それぞれ1/2というもの。 回復確定の「スター」はFC版から継続で登場。 お互い個別の画面を持つシステムに合わせお互い自分の馬が中心にスクロールするようになった(ファミコン版では先頭の馬が中心)。 これにより、障害で転倒している間にスクロールに抜かれての「コースアウト失格」がなくなった。 また反対に転倒していない状態でスクロールに押されて最高速で走ることもできなくなった。 操作性では叩きながら方向を十字ボタンで押さないと遅くしか進めなくなった。 馬同士がぶつかっての跳ね返りが小さくなった。 プレイヤー馬の名前が新しい馬モデルに一部変更。ただし能力値はファミコン時代のをそのままに名前だけが変わった格好。 FC版では16戦で打ち切りだったが、GIに入れば天皇賞までは参戦できるようになった。 ステータスの影響がより大きくなった。 FC版では直接数値化された「スピード」以外は、どれも今一つ進歩が感じにくい一面があったが、その影響が大きくなった。 併せて上記のスクロール仕様や馬自身のアイテムが取れる有効範囲が広がったことで先頭を逃げていてもアイテムの取得がしやすくなった。 FC版同様に、コーナー内ラチ沿いの馬場が荒れているのだが、ここでの馬にもたらす悪影響も大きくなった。 そのためFC版よりも巧みなコース取りの重要性が高まった。 裏技で『風のシルフィード』に登場する馬のパロディ「シルフィーロ」が「エクスプレス」と入れ替わって登場する。 能力が最高のオールAなのでゲームに慣れない初心者への救済にもなっている。 この技はゲームボーイそのものでなければならずスーパーゲームボーイ(1・2とも)やアドバンスでは不可能。 評価点(GB) FC版では2400m以上ではスターが出ないと絶望でギリギリセーフの4着狙いがやっとだったのだが「ドクロ」が「?」になったことで希望が持てるようになった。 もちろん「?」でも減る時はあるのでリスクがゼロになったわけではないが何度やっても全部ドクロばかりで気が萎えることは起きにくくなっている。 6冠を狙いやすくなった。 FC版では10レース目までにGI出走条件の賞金(スコア)を稼いで11レース目で皐月賞に出走できなければその夢は潰えたが本作は16レースリミットが撤廃された。 アイテムが取りやすくなった。 FC版ではガッツリ前から触れなければダメだったが取得判定範囲が広がったことで、ある程度触れていれば取れるようになった。 同時にスクロールが自馬中心になったことで事前の出現察知もしやすくなった。 裏技で登場するお助け馬「シルフィーロ」。 FC版に比べると十字ボタンコントロールの重要度が増しているなど難度自体はFC版より上がっているため救済措置になっている。 賛否両論点(GB) 馬のバリエーションを新しい馬に合わせたが、特徴はFC版と同じ。 たとえばアグリキャップはFC版で姿を消したパフォーマンスからステータスデータを引き継いでいる。 これならわざわざ変える必要がないと感じられる。 また、上記のモデルにあたるオグリキャップは公営の笠松競馬出身ということもあるが、ダートは得意としていたのでダートが苦手(タイプ値が低い)の旧パフォーマンス枠に入れたのはミスマッチに思えるかも。 問題点(GB) スクロールに押されて走れなくなったことで、スタミナ切れが詰みになりやすくなった。 ある意味お助けのようなものになっていたので、慣れないうちはポツンと取り残されてあとはなすすべなくビリでの入線を待つだけになることも… 勝ちは絶望でもギリギリ次に進める4着キープ程度なら上記の方法でなんとかすべり込むぐらいはできたので、そのチャンスを失っている。 総評(GB) ゲームボーイの性能により表現を簡素化したり、スクロールのシステムや衝突時の弾かれ度合いなどFC版から変わっており「『ファミリージョッキー』がゲームボーイでどこでもできる」という程度の感覚でいると勝手の違いに戸惑う一面はある。 しかし、そこはFC版とは違ったものとして捉えることができれば新しいゲーム性を存分に楽しめる作りにはなっているし、元々がシンプルなゲーム性だけに慣れに時間がかかるようなものでもない。 もちろん新システムの根本はゲームボーイの特性を活かしたものあることに違いはない。そういった部分は前年の『ファミスタ』以上にゲームボーイの強みを活かしている。 それだけではなくアイテムが取りやすくなっていたりドクロの廃止など運による詰みを緩和しているなど、ハードとの相性を抜きに改善している点も少なくはなく基本的には手軽に競馬レースが楽しめるスタイルは変わりない。 その後の展開(GB) 1991年9月20日にはPCエンジンソフト『ワールドジョッキー』が発売された。 4人プレー対応だけでなく、馬の能力が強化され勝ちやすくなっている。加えて現実の騎手のように様々な馬に乗ることになるゲームモード「ジョッキーモード」が追加された。 こちらも『ファミリースタジアム』→『ワールドスタジアム』同様ファミコン外移植恒例の「ワールド」を冠した名前になっている。 続編として1993年8月27日に『ファミリージョッキー2 名馬の血統』が発売。 レースのみならず『ダビスタシリーズ』のように、馬の配合を考えたりするちょっとしたシミュレーションの要素も兼ね備えたものになっている。 周辺機器のバーコードボーイに対応しておりバーコードのデータを馬データに変えて取り込むことができる。 このようなゲーム性なのでシリーズ初のバッテリーバックアップ機能を搭載している。 余談(GB) 当時少年マガジンで連載され、本作にも隠れ扱いながら登場している「シルフィーロ」の原作『風のシルフィード』のゲームも後にスーパーファミコンで『スーパー競走馬 風のシルフィード』(1993年10月8日発売・キングレコード)として発売されている。 この作品の発売から間もない49号(11月24日号)で原作は最終回を迎えている。
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ダンジョンキッド 【だんじょんきっど】 ジャンル ダンジョンRPGコンストラクションソフト 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 クエスト 開発元 ピクセル 発売日 1990年8月31日 定価 6,500円 周辺機器 ターボファイル対応 判定 なし 概要 特徴 問題点 評価点 総評 概要 3DのダンジョンRPGを作成できるソフト。 特徴 主な仕様、エディットできる内容は以下の通り。 「町」は1つしか存在せず、ゲームのスタート地点も兼ねている。セーブを行えるのも、ここのみ。 アイテムショップ、宿屋、教会が唯一存在する場所でもある。 各施設は、店員のメッセージと値段を設定できる。 ダンジョンは最高で8フロアまで作ることができ、階段またはワープゾーンで繋げることができる。 宝箱、扉、鍵のかかった扉、ヒントメッセージ、ボスキャラを配置できる。 宝箱の中身はアイテムとトラップから選べる。 ヒントメッセージは5種類まで作ることができ、設定されたマスに乗れば流れる。 アイテムは武器、防具、道具、鍵が用意されている。 どのアイテムも名前、価格、非売品かどうかを設定できる。 装備品の場合は上昇数値も設定できるが、能力がマイナスされる装備品を作ることもできる。 道具はそれぞれ、効果自体は最初から決まっている。持っているだけでマッピングできる物、使うと町へワープできる物、ザコ敵から逃げる為のアイテムなども存在する。 魔法は攻撃、回復、防御力アップ、その他の4系統が用意されている。 設定できるのは名前、威力、習得レベル。 使用時のアニメーションや対象範囲は魔法毎に最初から決まっており、変更できない。 敵はグラフィック、名前、ステータス、使う魔法、ドロップアイテム、出現場所(フロア単位、または特定の場所のみ)を設定できる。 ボス敵は一度倒すと出現しなくなる。またドロップアイテムを設定していた場合は、ザコと違って必ず落とす。 ボスが登場した時に喋るセリフも5種類まで用意できる。 オープニングとエンディングのデモで、流れるテロップを入力できる。 パーティは最初から3人で固定。グラフィックはエディットモードで設定するが、名前と職業(*1)はニューゲーム時にプレイヤーが決める。 レベルアップ時の能力成長は職業ごとに決まっている。 問題点 文字入力は文字板からカーソルで選択するのではなく、上下キーで「あいうえおかきくけこさしすせそ…」と1文字ずつ選んでいかなければならないため、とにかく時間がかかる。 所謂「ゲームスイッチ」はエディットでは操作できない。イベントが消滅するかどうかはそのイベントの種類ごとに最初から決まっている。 ヒントメッセージは何度でも流れる。ボスは一度倒すと二度と現れない。宝箱はアイテムなら二度目は取れず、トラップだと何度でも作動する。 BGMは最初から完全固定で、変更機能はまったくない。戦闘BGMはボス戦・ザコ戦共に同じ。 サウンド自体は、岩田匡治氏による作曲・サウンドプログラムで全体的に高クオリティである。 戦闘BGMは同氏が過去に手掛けた『レリクス 暗黒要塞』のボスエリアのBGMのメロディーを流用している。 3人パーティで職業が12種類とは多過ぎである。特徴が被っている職業もある。 敵の魔法防御力は数値で設定できるのに、味方の魔法防御はステータス画面に表示されない。 グラフィックは「ファンタジー風」と「SF風」の2種類から予め選ぶことになるのだが、グラフィック以外は町のBGMしか変化しない。 その為外見だけは未来風の世界のはずなのに魔法・教会・妖精などが登場してしまうことになる。 「鍵で開けられる扉」と「ワープゾーン」を隣接させておき、扉を開けてワープのマスに乗ると、ワープが作動しない。 一度エディットモードを開くと、それまでプレイしていたデータは消されてしまう。 テストプレイはダンジョン内を歩くだけで、戦闘のバランスまではテストできず、普通にニューゲームで実際に戦って確かめるしかない。 敵の能力数値は細かく設定できるのに味方はできない。サンプルゲームの敵の能力値を下敷きにすれば無難なバランスにはなるが、逆を言えばそこからあまり大胆にはいじれないという事でもある。 評価点 このソフトの存在そのものが評価点であろう。 『RPGツクールシリーズ』の始祖がパソコンで発売されて僅か半年後、家庭用ゲーム機における『ツクール1』が出る5年も前に、しかもファミコンでRPG作成ソフトを世に出している。 単純に「ファミコンでのゲーム作成ソフト」というだけでも希少性は高い。カタカナは使えず敵のグラフィックも小さく色気も何もないが、「ダンジョンや敵の名前などを自由に変えられる」というだけで、当時の子供達にとっては魅力的な存在だったのだ。 総評 『ドラクエ』などによって家庭用のRPGも普及していた事から、「自分も作ってみたい」「自分ならこうするのに」という欲求を抱いた子供は多かったはず。そういった子供達の夢を叶えるというか他に似たようなのが出てないから選択の余地がないソフトであった。 説明書の中でサンプルゲーム『古城の魔法使い』についての様々な設定が書かれているが、そうした想像力を膨らませるのも1つの楽しみ方と言える。
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「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 ベーシック スタジオ 【べーしっく すたじお】 ジャンル コンストラクションソフト 対応機種 プレイステーション2 発売元 アートディンク 発売日 2001年4月19日 定価 9,800円 判定 なし ポイント 家庭用コンストラクションツール最強の一角 製作難易度も最強 概要 特徴 評価点 問題点 総評 概要 アートディンクが発売したPS2でゲームが製作できるコンストラクションソフト。画像や音楽の制作と共にプログラム言語を一から打ち込んでいくことでゲーム制作を行う本格的な開発ツールである。 この系統のツール系ソフトとしては破格の自由度を持ち、あらゆるジャンルのゲームを製作可能。 本格的にプログラムを学んでいる人向けの高度なツールとなっているため、自由度の高さの反面、尋常でない制作難易度を誇る。 特徴 本作は4つのツールで構成されている。 IMAGE-SKETCH 2Dグラフィックを作成するためのドット絵作成ツール。作成したグラフィックは3Dグラフィックのテクスチャとしても使用できる。 ここで作成したデータは画像データとパレットデータの2つに分かれて保存される。 POLY-CRAFT 3Dポリゴンを作成できるツール。上記で作成したテクスチャを貼ったりも出来る。 SCORE-NOTE 作曲ツール。五線譜を使って作曲を行える。ループ再生などにも対応。 また、SEの作成も出来、2種類のSEを掛け合わせて新しいSEを作る…といったことも可能。 EZ-BASIC ゲームを組み立てるツール…というかプログラム言語。 名称からわかる通り、BASIC(初心者でも理解しやすいと言われる初歩的な言語)を拡張した『EZ-BASIC』での開発となる。 USBキーボードに対応しているが、なくてもソフトウェアキーボードが用意されている。 初心者向けにプログラムの基礎を学べる漫画が付属している。…なぜかキャラの名前がガンダムネタに走っている。 また、同社のゲームソフトで使用されたグラフィックがサンプルとして収録されている。 例えば『ルナティックドーン』のキャラクターグラフィックなど。 サンプルゲームとして、同社のヒット作をもじったタイトルの『カルネージ・ヒート』(対戦アクションシューティング)、3D対戦格闘『徒手空拳』、パズルゲーム『フォール・アイランド』などが入っている。サンプルプログラムも収録されている。 評価点 一からプログラムを組んで制作することに特化しているため自由度が非常に高く、どんなジャンルの作品でも作れる。 公式で開催されたコンテストでは、RPG、シミュレーション、パズルなどの王道のゲームジャンルの他、本作で実現できることをデモンストレーションするデモソフト、ゲーム制作の際にEZ-BASICで各種ファイルを管理するためのツールなど、文字通りジャンルにとらわれない作品が寄せられ、ツールのポテンシャルを見せつけている。 収録されているサンプルのクオリティは高い。 サンプルゲームもそこそこ楽しめるものになっている。 各ツールは触っているだけでも楽しめる。 ディスク2が付属しており、ファイル管理のランチャーたるB-SHELLとEZ-BASICプログラムの実行環境が収録されている。 ディスク2と製作したゲームを保存したメモリーカードを友達に貸し出すことで、ソフト本体(ディスク1)で作業できる環境を維持したまま、友達が本作を買っていなくても自分の作ったゲームを遊んでもらえる。他のコンストラクションソフトではありそうでなかった点である。 問題点 プログラム構築を指向しているゆえにとにかく製作難易度が非常に高い。ツクールシリーズのようなお手軽さは皆無。 プログラム初心者には付属のリファレンスブックの中身が謎の塊と化す。 EZ-BASICの操作が昔のPCのごとくコマンド操作。ソースを確認するだけでも大変。 肝となるプログラミングの他にも、BGM制作、ポリゴンモデル、・2Dグラフィック制作と、作業内容と作業量は、作りたいゲームの規模にもよるが、全てを1人でこなすにはかなりキツイ。 逆を言えば数人体制のゲーム制作サークルが本作を開発ツールとして使うのには向いていると言える。 総評 PCに比べればはるかに安価な値段でPS2の開発環境が手に入ると思えば魅力的に映る人もいるだろう。 …が、本格的なプログラミングによるゲーム制作を志向しているがゆえのハードルの高さが一番の問題で、人を選ぶどころか対象がものすごく狭いソフトだと言えよう。 本格的なゲームプログラミングを勉強していてゲーム制作に対する意欲とモチベーションが高い人でない限り、安易に触れることはお勧めはできない。
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抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? 【ぬきげーみたいなしまにすんでるわたしはどうすりゃいいですか】 ジャンル ビッチなんかに絶対負けたりしないスタイリッシュ逃亡 バトルADV 対応機種 Windows 7/8.1/10 発売・開発元 Qruppo 発売日 【限定版】2018年7月27日【通常版】2018年8月31日 定価 【限定版】9,800円(税別)【通常版】8,800円(税別) 配信 FANZA 2018年10月5日/8,580円 レーティング アダルトゲーム 判定 良作 ポイント タイトル通り抜きゲーみたいな設定・世界観シナリオ面は意外と真面目&シリアスタイトルから誤解されやすいが「抜きゲー」ではない Qruppo作品ぬきたし / ぬきたし2 / ヘンタイ・プリズン 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 概要 アダルトゲームメーカーQruppoの処女作。 タイトルの「貧乳」は「わたし」と読む。公式の略称は『ぬきたし』。 タイトルにある「抜きゲー」とはエロに比重を置いたエロゲーのこと。 このジャンルにおいては「極端な男女比」「エロパワーで何でも解決」といったエロシーンに持ち込むためのぶっ飛んだ設定等も多い。 ストーリー 青藍島…ここは通称『ドスケベ条例』によって変態的交尾が許可されている楽園(パラダイス)。そこに転校してきた主人公『橘淳之介(たちばなじゅんのすけ)』は、誇り高き童貞であると同時に、骨の髄まで処女厨であった。だがドスケベ条例は彼の通うことになった水乃月学園も例外でなく、「セックスしないことは校則違反!そして同時に条例違反!即逮捕・即尺八・即プレイ!」規律を絶対遵守させる生徒会と風紀委員会、通称"SS"の魔の手から、淳之介は逃れられるのか……!?仲間と共に童貞を死守せよ!淳之介の戦いが今はじまる!(公式サイトより引用) SHOの恐怖による支配、そして同調圧力の蔓延する青藍島。しかしそこにもたしかに、セックスに恐怖する人間たちは存在していた。同性が好きで、兄以外の異性を受け入れられない妹。ビッチだと勘違いされているギャル同級生。ロリだと思われてセックスの相手にもされない先輩。自分の体型を晒すことに抵抗のある少女。そして自分のある一部にコンプレックスを持った少年。そんな少女たちを主人公―橘淳之介は密かに糾合していき、反交尾勢力を標榜する秘密結社"NLNS"を結成する。彼らに基地を提供し、資金を渡す"謎の老人"が出した条件はただ一つ。「とある少女を見つけ、保護すること」その少女こそが、青藍島、ドスケベ条例を崩壊させるための鍵だという―ならば、やるべきことはひとつ。SHOを欺いて貞操を守り抜き、件の少女を探し出す。そして―「―この俺が、ドスケベ条例をぶっ潰す!」(公式サイトより引用) 特徴 基本的なシステムはよくあるノベルゲームとほぼ同じ。 序盤から中盤にかけて、それぞれのヒロインのルート分岐の選択肢が一箇所あるが、それ以外は一本道。 登場人物 橘淳之介 本作の主人公。誇り高き童貞を自負した処女厨であり、過去の様々な経験から非処女を嫌っている。 橘麻沙音 主人公の妹。同性が好きであり、中でもギャルが好み。 渡会ヒナミ 外見がロリにしか見えないせいで、周りから全く見向きもされない少女。背が低いため、常にパイプ椅子を持ち歩いている。 片桐奈々瀬 ギャルっぽい見た目から学園ではビッチだと思われており、それを利用してエッチから逃げ続けている。 畔美岬 存在感の薄い文学少女。清楚っぽい印象だが、実は登場人物の中でも屈指のボケキャラ。 評価点 ぶっ飛んだ世界観・設定 清々しいほど、エロに全振りしたといっても過言ではないほど、ドスケベな世界観は、本作の魅力の一つ。 敵対勢力がエッチを推奨しているという設定でそこら中にドスケベのためのアダルトグッズが設置・販売されている。 どこでも尻壁プレイが楽しめる「尻壁オブジェ」、体に文字を書くとその場所が性的に欲情する「催淫ペン」といった謎技術で作られたアダルトグッズもいくつか登場する。 主人公たちが使う武器やアイテムは敵の持ち物検査を欺くためにアダルトグッズを催しているという設定になっている。冒頭でバイブ片手に戦闘が行われるシーンは説明なしの初見では困惑必須であろう。 上記のような常にエロと隣り合わせな世界観・設定なのでエッチシーンへの導入が非常にスムーズに感じられる。 「日常生活の中にエロが入る」というより、「エロの中で日常生活が行われる」といった感じなので、いきなりエロいシーンに入っても違和感を感じさせない。世界観が強烈すぎて感覚がマヒしているともいえるが。 他にも「ギロチンの刑」のシーンも語り草。 設定上は「条例に違反した人物を強制的に性行為させる公開処刑」であり、これだけ聞くとかなり残酷な行為なのだが、股を広げた状態で縛られた女性の下に男性が寝そべって配置されているという絵面のせいでどう見てもギャグにしか見えない。いわゆるシリアスな笑いである。 ぶっ飛んでいる割には練られている設定面 一見、何も考えずにエロに特化したような作風ではあるが、設定面は練られており、一定の説得力がある。これが本作を単なるバカゲー・抜きゲーに終わらせない魅力となっている。 一例を挙げると、性病や妊娠の徹底的な対策が行われている、ドスケベ条例は過疎化した島を復興させるために作られたため支持を得ている、など。 ドスケベ条例はエッチな行為なら何でもよいというわけでもなく、危険な性行為は相手との合意が必要、条例対象年齢未満のロリやショタに手を出すのはご法度など、一定の良識があるものとなっている。近親同士のエッチはセーフらしいなど、疑問が残るところはあるが。 その一方で、身体的なコンプレックスによりエッチをしたくない人や同性愛者などのマイノリティーのことが考えられていないなど、同調圧力による迫害が起きている問題点も描写される。これらが主人公たちがドスケベ条例から逃げつつも戦う理由となっている。 ストーリーの後半で第三勢力としてヤクザが関わってくるが、その理由は青藍島のドスケベ条例のせいで本島の性産業に影響が出ており、ヤクザのシノギを妨害しているという説得力のあるもの。 自重しないパロディネタ パロディ元は2010年代の直近の作品から、昔ながらの有名作品、ネットスラングまで幅広いが、多くの日本人が知っている著名な作品が元ネタである場合が殆ど。 チャプターごとのタイトルは大抵は何かしらのパロディネタとなっている。 ただし、世界観に準じてパロディネタの多くは下ネタに関連付けられてしまっている(後述)。 意外とシリアスなシナリオ 公式サイトの情報やタイトルからして、馬鹿馬鹿しいノリの抜きゲーのように思うかもしれないが、シナリオ面では意外とシリアスな展開が繰り広げられる。 上記の通り設定面はかなりぶっ飛んでいるため、ギャグシーンとシリアスシーンの落差も含めて、非常に濃いストーリーが展開されていくことになる。 とあるヒロインのルートでは性産業の負の側面が強調され、ある人物の過去描写もあって、バカゲーの皮を被った泣きゲーと評されることも。 賛否両論点 下ネタ・淫語を含むパワーワードの連発 上記のような設定のエロゲなので当然……と言ってしまえばそれまでかもしれないが、本作には下ネタや淫語がかなり多い。 中でも顕著なのがモブキャラたちのボイス付きの実況や淫語で、「島では積極的なエッチが推奨されている」という設定上、ストーリーを進める上で、モブキャラたちがエッチをしている場面にしょっちゅう出くわすことになる。 その言い回しの中には下品に改変したパロディネタや直球な下ネタなども多く、人を選ぶ。 「パワーワード」として笑える人ならばとことん笑えるが、あまりに下ネタが多いため、下ネタに耐性がない人の場合はうんざりしてくる可能性も。 18禁のアダルトゲームだからこそできる芸当と言えるし、本作の魅力の一つにもなってはいるが、下ネタである以上一概に評価点とも問題点とも決め難い。 問題点 若干ご都合主義な部分も ネタバレになるため詳細は省くが、シリアスなバトル部分(特に終盤)のシナリオはお世辞にも練られているとは言い難く、若干ご都合主義的な感じで勝利してしまうことも。 特にとあるヒロインのルートはバカゲーに片足を突っ込んでいるような流れで話が進んでいくため、勢い重視の「深く考えたら負け」的なシナリオとなっている。 シナリオ全体に統一感がない 好感度でヒロインが決まりストーリーが分岐していくシンプルなシステムだがヒロインごとの物語の温度みたいなものが違いすぎる。これをシリアスとバカゲーを共存していると捉えるなら1粒で2度おいしいと言えるが悪く言えば統一できなかったともいえる。上記でバトル部分のご都合主義的なものがあると触れているがご都合主義が発動するヒロインとそうじゃないヒロインがいるのでまるでアンソロジー作品のように1つの題材を複数の人間が書きそれを乱雑にまとめただけに見えるのが問題点と言える。メタ的な話になってしまうがシナリオライター同士でどこまでネタに走るか、シリアスな部分を残すかの連携が上手くいかなかった為に担当したキャラ毎のシナリオによって温度差ができてしまったのではないかと思われる。 総評 一見ぶっ飛んだ設定のバカエロゲーに見せかけて、シリアスな物語が展開されていく作品なのでそこを受け止められるかによって評価が変わる。 タイトルを見て気楽に楽しめるゲームだと思って購入したプレイヤーからすれば唐突なシリアスや重い展開は期待外れであり、そこを許容できるかそうでないかが個人個人のゲームとしての評価を分ける部分であろう。 しかしインターネットで情報が簡単に行き来し獲得できる現代だからこそタイトルはバカゲーっぽいが中身は一味違うゲームとして有名になりプレイ人数が増え結果的にはアニメ化や漫画化したりするなど商業的には大成功した作品と言える。 総じて前述したエロに全振りしたぶっ飛んだ世界観こそ許容するという大前提はあるが、それさえ受け止めることができるのであれば、笑いあり、愛あり、涙あり、エロありの濃厚な物語を存分に楽しめる作品と言えるだろう。 余談 メインクリエイターは本作以前に同人サークル「はとのす式製作所」で活動していた。 このサークルで発売されたタイトル『雨衣カノジョ』のポスターが、本作の主人公の部屋に貼られている。 公式同人誌『ぬきたしお疲れ様本』等もこちらのサークル名義で発売されている。 2020年3月に放送されたテレビ番組『勇者ああああ』の「勇者ああああ GAME OF THE YEAR 2019」において、芸人であるマヂカルラブリーの野田クリスタルによる本作の紹介が行われた(*1)。 他のノミネート作品がゲーム映像やパッケージを直接出して紹介していたのに対し、ごりっごりのエロゲーである本作を深夜番組とはいえ、地上波で直接紹介できるわけがないため、野田クリスタルが描いた下手過ぎて全く似てない登場人物の似顔絵によって、紹介が行われた。 前述した「ギロチンの刑」なども紹介され、まさかの地上波デビューにSNS上では話題となった。 その後、2020年8月に同番組で行われた「徹底討論! ド~なる!? ギャルゲーの未来」において、またしても野田クリスタルが「一番泣けるゲーム」として、下手くそな似顔絵と共に『ぬきたし』を紹介。 しかし、ヒロインの一人である畔美岬の紹介と共にア〇メ漱石のパワーワードが出た時点で、番組スタッフから「ここ広げても使えない」と言われてしまい、野田クリスタルによる『ぬきたし』の紹介は殆どカットされてしまった。 ちなみにこの回に共演していた天津の向曰く、この番組で野田クリスタルが本作をプレゼンしたことによって、下記のプレミア化に拍車をかけた模様。 動画サイト・SNS等を通じて普段エロゲをしない層にまで広がり、初回版や予約特典はプレミア価格となっている。 続編の発売時に『1+2』のセット販売もされたが、そちらもプレミア化している。DL版が手を出しやすいだろう。 また、本作の影響からか同人サークル時代のオリジナルタイトルもプレミア化している。 2020年12月25日からまんが王国にて、コミカライズ版が連載開始された。 タイトルは『ぬきたし-抜きゲーみたいな島に住んでるわたしはどうすりゃいいですか?-』。原作の「貧乳」部分はひらがなの「わたし」に変更されている。 2021年10月16日にはウルトラジャンプでも連載開始されることが発表された。 2021年3月11日に稼働したマーベラスのAC音ゲー『WACCA Lily R』に本作の1stOP主題歌「非実在系女子達はどうすりゃいいですか?」が収録されてしまった。 AC音ゲーにアダルトゲームの楽曲が収録されることはこれまでもあったが、『ぬきたし』の主題歌収録はあまりにも衝撃的過ぎたため話題を呼びTwitterでのトレンド入りも果たした。 また、2022年9月15日にセガの『CHUNITHM NEW PLUS!!』にも「非実在系女子達はどうすりゃいいですか?」が収録された。 2024年1月28日にはアニメ化が発表された。 タイトルは『ぬきたし THE ANIMATION』、サブタイトルは『▢▢▢▢みたいな島に住んでる▢▢▢▢▢▢▢はどうすりゃいいですか?』と白く塗りつぶした異例の形になっている。もう何が何だか分からねぇよ その後の展開 約1年後の2019年7月26日に『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? 2』が発売された。詳細はリンク先を参照。 2022年1月28日にQruppoの新作として『ヘンタイ・プリズン』が発売。 2023年6月23日には『NUKITASHI』のタイトルで英語・中国語対応でSteam版が発売。パブリッシャーはShiravune。 ただし、日本語はボイスしかサポートしておらず、いわゆる「おま語」となっている。 2024年6月28日にリマスター版『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? 1+2 Remaster パック』が発売予定。
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バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ シリーズ作品 機種 タイトル 概要 判定 PROJECT X ZONEシリーズ 3DS PROJECT X ZONE ナムコ、カプコンに加えセガもクロスオーバー。『NAMCOxCAPCOM』に比べて単調なシナリオやクロスオーバーの薄さが批判の的に。 なし PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD 前作までの問題をあらかた改善した、『ナムカプ』からの10年間の集大成。サプライズで任天堂キャラも参戦。 良 コンパチヒーローシリーズ 少年ジャンプオールスターズ スーパーロボット大戦シリーズ Another Century s Episodeシリーズ バンダイナムコ限定 タイトル 概要 太鼓の達人シリーズ 音楽ゲームシリーズ。『アイドルマスター』『リッジレーサー』『鉄拳』などからキャラ・楽曲などが収録。 ファミスタシリーズ 野球ゲームシリーズ。ゲーム内の野球チーム「ナムコスターズ」「バンダイナムコスターズ」にバンダイナムコのキャラが多数参戦。作品によって参戦キャラクターは異なる。『パックマン』『マッピー』等の往年の名作から『アイドルマスター』『太鼓の達人』『鉄拳』『GOD EATER』『テイルズ オブ』等の近年の人気作まで幅広いキャラが参戦。 単発作品 機種 タイトル 概要 判定 バンダイ&バンプレスト発売 SFC CBキャラウォーズ 失われたギャ~グ デビルマン&マジンガーZを中心に永井豪作品キャラが総登場する、2Dアクション。 パニックイン なかよしワールド 少女漫画雑誌「なかよし」に当時連載されていた4作品のキャラクターが出演するゲーム。 バトルロボット烈伝 「機動戦士ガンダム」でお馴染の富野由悠季ロボットアニメ作品が共演するSRPG。制作はウインキーソフトで、高低差や攻撃方向によるダメージ補正の概念は、魔装機神シリーズに引き継がれる。 なし PS AZITO2 秘密基地作成ゲームに版権ヒーローが参戦。処理落ちがキツイがゲーム雰囲気は抜群に良い。 なし スーパーロボットシューティング リアルロボッツファイナルアタック スパロボ版『バーチャロン』といった趣の3D対戦シューティングゲーム。オリジナルとして『超機大戦SRX』が参戦。 魔女っ子大作戦 洋ゲー『The Unholy War』のキャラを、東映魔女っ子シリーズのそれに差し替えたもの。おかげでこんな有様に…。 ク リアルロボット戦線 『バトルロボット烈伝』の後継作…一応。『スパロボ』と似て異なるもの。異なる点が問題ばかりだが。 なし アジト3 60-90年代までの特撮キャラが競演する基地作成ゲーム。作品数は多いがバグやフリーズが多い。 なし スーパー特撮大戦2001 システム、設定、シナリオと何もかもがおかしい。ゾフィー… ク N64 スーパーロボットスピリッツ スパロボ色が強い3D対戦格闘ゲーム。オリジナルとして『超機大戦SRX』が参戦。「電撃 NINTENDO64」に掲載された前日譚はOGシリーズのベースとなった。 GBC スーパーロボットピンボール スパロボ風にアレンジされたお手軽ピンボールゲーム。何気にエヴァが携帯機スパロボシリーズ初登場。 GBA レジェンドオブダイナミック豪翔伝 崩壊の輪舞曲 ダイナミックワールドRPG Win スーパーロボットバトルメーラー PS2 リアルロボットレジメント バンプレ初のPS2作品。参戦作品・ストーリー共にスパロボにかなり近いアクションゲーム。オリジナル機体は後に『第2次スーパーロボット大戦OG』にてスパロボ参戦。 ナムコ発売 PS2 NAMCOxCAPCOM ナムコとカプコンの人気ゲームキャラがクロスオーバー。SRPGと格ゲーのようなコマンドバトルが融合。良質なクロスオーバーも魅力。 良 バンダイナムコゲームス発売 PSP ヒーローズファンタジア 新旧人気アニメのキャラクターたちが登場するクロスオーバーRPG。スパロボとは別路線を開拓しようとする意欲はあるが、荒削りなのが難点。 なし ねんどろいど じぇねれ~しょん デフォルメフィギュア「ねんどろいど」を題材にしたクロスオーバーRPG。同人STG『東方Project』のキャラ(あくまでねんどろいどであって本人ではない設定だが)が、家庭用ゲーム機に初登場。 バトルロボット魂 君の魂は燃えているか!?数々のロボットアニメが、アクションフィギュアブランド「ROBOT魂」の名の下にクロスオーバー。 なし PS3/PSV 超ヒロイン戦記 新旧のアニメ・ゲーム作品のヒロイン達が競演するSRPG。ゲームシステムは『クイーンズゲイト スパイラルカオス』がベース。 なし 3DS/WiiU 藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合! SFドタバタパーティー!! 藤子・F・不二雄生誕80周年記念作品。ドラえもんをはじめとする藤子キャラが共演する、『マリオパーティ』風双六ゲーム。 なし バンダイナムコエンターテインメント発売 PS4/PSV/Win(*1) アクセル・ワールド VS ソードアート・オンライン 千年の黄昏 PS4 巨影都市 多くの巨大キャラ・ロボ参加も、ボリューム不足でまさかのクロスオーバー無し。 ク 他社発売 PS3/360/PSV ストリートファイター X 鉄拳 カプコン発売。ついに2Dと3Dの共演が実現。『鉄拳シリーズ』とカプコンの『ストリートファイターシリーズ』のクロスオーバー格ゲー。PS3版ではメガマン、パックマン、SCEのキャラクターも使える。初期はとんでもない事になっていたが、多数のパッチにより修正された。 PS3 クロスエッジ IF発売。コンパイルハート開発、ゲーム会社5社のクロスオーバーRPG。バンナムからは『アルトネリコ』のキャラクターと木人が参戦。 なし 360 クロスエッジ ダッシュ
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マリオパーティ7 【まりおぱーてぃせぶん】 ジャンル パーティゲーム 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ メディア 専用8cm光ディスク 1枚 発売元 任天堂 開発元 ハドソンシーエイプロダクション 発売日 2005年11月10日 定価 5,524円(税別) プレイ人数 1~8人 周辺機器 ゲームキューブマイク対応 セーブデータ 6ブロック使用 レーティング CERO 全年齢対象 判定 良作 ポイント シリーズ初の最大8人対戦マイクは若干今ひとつな要素のまま マリオシリーズ関連作品リンク 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 マリオパーティシリーズ7作目。 『6』に続きゲームキューブで発売された。 『6』と同じく、ソフトにはゲームキューブマイクが同梱する。 マイクはメモリーカードスロットBに挿して使用。ボタンを押しながら声を入れることで認識される。 使用できるキャラクターはミニクッパを除く、前作『6』で使用出来た10名に加え、隠しキャラとしてキャサリン・カロンを追加した12名。 ミニクッパはプレイヤーキャラからは降板となり、ボードマップのイベントやミニゲームに登場するようになった。 特徴 シリーズ初の最大8人対戦 最大のウリともいえる要素。今作では「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新な方法により、最大8人までのプレイヤーが一緒に集まって対戦できるようになった。 最大8人と書かれているように、集まった人数が8人未満でもCOMが代わりになることで8人対戦の雰囲気を味わえるようになっている。極端な話プレイヤーが1人でも8人対戦ができる。 ボード上では2人1組になって進むことになる。これが最大4組となるため、体感的には通常の4人対戦とあまり変わらない感覚でプレイできる。 しかし、2人が別々のサイコロを一緒に叩く仕様のためサイコロの目は1~5に抑えられており、実際に進めるマスは必ず2マス以上となる。従って1マスだけ進むということはできない。 ボードの終わりに遊ぶミニゲームも、なんと8人専用のミニゲームが用意されている。「8人ツアー」という名前の専用モードでミニゲームのみの対戦もフリープレイも可能という力の入れよう。 今作のタッグマッチのルールもこの8人対戦の仕様に合わせられており、従来の1人1人がばらばらに行動するのではなく、2人で一緒に進むルールとなっている。 クッパタイム 1ターンごとにクッパの顔が赤くなっていき、5ターンになると完全に赤くなりクッパタイムが発生するという要素。 このクッパタイムではクッパが様々なアクシデントを引き起こしてプレイヤーやマップそのものに影響を与える。 頂上を目指して進む一本道のマップで橋を壊して通れなくしたり、複数の宝箱からスターを見つけるマップではキャラの持っているスターを強奪して宝箱に入れる…といった具合。プレイヤー全員が集まって集合写真を撮ることも。 この際の演出もなかなか凝っており、プレイヤーを飽きさせない。 なお、本作でこのような妨害をする理由としては、自分がツアーに招待にされていないために怒っているためである。 カプセルの仕組みは前作と変わらない。 本作独自の要素としてキャラ毎に性能が異なる「スペシャルカプセル」が導入された。大半はライバルのコインを奪う、通過系カプセルの効果を無効化出来るものが多い。 新カプセルの登場のほか、キャラや効果が変更されているものもある。 特に「どかんカプセル」は通過系カプセルに変更され、通過したキャラを元の場所に戻してしまう効果に変更されるという、状況によっては強力なカプセルとなった。 ゲームスタート時や、カプセルマスなどで「ミニクッパカプセル」が出ることもある。止まると、従来のクッパマスと同様な妨害イベントが発生する。これは自分で仕掛けることができず、全員が被害を受けるが上書きなどで消すことは可能。 以上の理由もあり、ドンキーマスやクッパマスは必ずミニゲームが発生する。 評価点 8人対戦の斬新さと完成度 「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新で分かりやすい操作方法もさることながら、8人同時対戦が可能ということから大人数で楽しめるパーティゲームとしての箔がついた。 わざわざ8人用のミニゲームが別個で用意されているという点からしても、単なるおまけ程度の要素ではないことがわかる。 8人用ミニゲームそのものについても、8人全員が一斉に同じ土俵でぶつかり合って落としあう混戦を楽しめる「グラグラステージ」など出来は総じて良好。このジャンルには12種類のミニゲームがあるが、チームワークを必要とするものとチームの1人が生き残れば良いものにおよそ半分ずつに分かれている。 8人対戦は1人でもプレイ可能で、その場合7人がCOMとなる。出来がいいモードだけにプレイ人数を問わないのはありがたい点。 「サイコロを2つずつ振る仕様上4人対戦の時より期待値が大きく、先に進みやすい」「サイコロが揃うだけで5コインもらえ、8人対戦ミニゲームの報酬は20コインと多い」「持てるカプセルの上限が3→5に増える」また一部のハプニングマスではチーム限定パーフェクトでスターがもらえる点から4人よりも8人対戦の方がサイコロ、コイン両方の回転数が良い。 デュエルツアーで対人戦が可能 デュエルツアー自体は今作の一人用モードとしての役割がメインなのだが、今作ではCOM相手のそれと全く同じルールで対人戦が可能になった。 最大8人での賑やかな対戦だけではなく、ボードマップを用いて1VS1のタイマン勝負もできるようになったのは地味に大きい。 ルールも「100枚以上のコインを所持した状態で頂上に行く」「指定された数の風車を修理する」などと通常のボードマップとは異なったルールとなっている。 更に個性豊かになったステージ 頂上でコインと引き換えにスターを取る完全一本道の「ゴーゴーマウンテン」、複数の宝箱からスターを見つけ出す「キラキラシティ」など、前作に負けず劣らず個性的なステージが揃っている。 これに5ターン毎に発生するクッパタイムが追加されたため、各マップでの盛り上がりは前作以上である。 今作のボードマップはグラグラキングダムを除き、現実で実在する国がモチーフとなっているのも特徴。 「ボーナススター」の対象がランダム化 従来は対象が固定されていた「ボーナススター」だが、今作では赤マスに止まった回数による「レッドスター」など多くの対象が追加され、その中からランダムに3つが選出される方式となった。 元々最後の逆転要素として導入された要素であるため、これらのランダム化の意義はボーナススターを狙おうにも狙えないぐらいの初心者にとって大きい。 ツアーマイレージポイント ミニゲームやボードゲームなどをプレイするたびにポイントが貯まり、一定量のポイントと貯めたポイントを引き換えでゲーム内要素と交換できる、という前作の「スターバンク」に代わるシステム。 基本的にスターのみが対象だったスターバンクと違い、マイレージポイントではミニゲームを遊んでもたまる上、取得コイン数なども加算対象になっているため、単純に解禁までの手段が増えた。 初心者に対する配慮など ボードマップでコインがもらえるイベントが多く、ミニゲームでなかなか勝てない初心者でもコインが貯まり易いように調節されている。 本作では、仕掛けたマスに止まった相手のスター(ない場合はコイン)を奪う「あかテレサカプセル」が追加。強力な効果なので、下位プレイヤーでも逆転のチャンスが十分ある。 ミニゲームの評価も良好。多少運が絡むものもあるが基本的には実力勝負であり、理不尽なミニゲームはほぼ無い。 問題点 やはりミニゲーム数が豊富なせいか、少々アンバランスなゲームも複数ある。 + 一部問題のあるミニゲーム 4人用ミニゲーム「ぬけだせ!おばけやしき」は迷路のようなマップで出口を探すミニゲームだが、肝心のマップが固定であり、ルートを覚えているプレイヤーがほぼ確実に勝利してしまう。 1vs3ミニゲーム「くらやみおいかけっこ」は1人側が3人側を追いかけ全員ライトで照らすと1人側の勝利となるものだが、普通にプレイすると3人側がまず負けてしまう。マップにこれ見よがしにある石像は全く逃走の役に立たないことが問題。しかし中央にある橋を上手く使うことで今度は1人側が相手に追いつけなくなるという極端なバランスになってしまっている。 専用カプセル導入の弊害 今作ではキャラクターごとに「スペシャルカプセル」という個別の専用カプセルを使えるという要素が導入されたのだが、これによりパーティゲームでは異例となるキャラ性能の格差が発生してしまった。 中でも2ターン罠カプセル無効化+移動マス倍の効果を持つ「マジックカプセル」(テレサ、カロン専用)や、3ターンの間サイコロ2つの効果「トリプルキノコカプセル」(キノピオ、キノピコ専用)といった移動系の専用カプセルは汎用性に優れている点で特に強力。 特にマジックカプセルは、一本道であるゆえに必然的に罠カプセルの被害にあいやすい「ゴーゴーマウンテン」で非常に便利である。 移動系カプセルが特に強力とされる理由には、今作から「ランニングスター」(*1)という移動力が物を言うボーナススターが追加されたことも大きい。 その一方で、3ターン移動方向にいる相手から10コインを奪えるようになるという「ファイアカプセル」については、10コイン奪える利点以上に3ターンの間他の移動系カプセルを使えなくなるという欠点の方が目立ち、どうにも使いづらいとされる。 さらに、他のプレイヤーからルーレットで決められた数のコインを奪う「バキュームカプセル」(ワリオ・ワルイージ専用)が移動系とは関係のないカプセルとなっており、やや不利に。 それでいて複数人が同じキャラを選ぶことは不可能という従来の仕様のままであるため、実際に複数プレイヤーが集まると有利なカプセルを使えるテレサやキノピオといったキャラクターの奪い合いになってしまうことも… このようなメインのボードマップでキャラクター間に差が生まれるシステムは2018年の『スーパーマリオパーティ』の発売まではマリオパーティシリーズで唯一のものであった。 進行テンポが悪化 COMの行動スキップ可能など基本的なシステムは『6』と同様なのだが、今作にはこれにクッパタイムが加わったことで、単純にボード攻略にかかる時間が増えている。 クッパタイムで行われる演出は上記の通りかなり力が入っているのだが、それゆえか結構長く、長時間のプレイだとストレス要因になりえる。 1ターンごとのミニゲームにしても「はこんでバッテリー」や「ヘンテコマシーン」などを筆頭に1分近くかかる長めのものが大幅に増えており、全体としては『6』よりかなり長期戦になりがちである。 こうしたこともあってか、今作のターン数のデフォルト設定は20ターンではなく15ターンになっている。 なお、タッグマッチはチームで行動する仕様のため、2チームタッグマッチは進行ペースが若干早い。 「デュエルモード」の対人戦バランスが悪い。 簡単に言うと、先攻が非常に有利。先攻である事のデメリットが一切生じない為、結果的に1ターン分のアドバンテージが何の制約も無く得られてしまう。 「いつものマリオパーティでも同じ事が言えるのでは?」と思うかもしれないが、本モードのルールでは勝手が違ってくる。 このモードはパーティモードと異なり「決着は10ターンと経たずに決まる」「ターン制では無く先に特定の条件を満たした方が勝ち」「プレイヤーが2人しかおらず、ハッキリと差が生まれる」という特徴がある。この為、通常のモードでは問題にならなかった「1ターン先に動ける」という恩恵が無視できない物となり、よほど実力差が無ければ、殆どのマップで先攻が勝ってしまいやすい。 まとまったコインの収入を得るチャンスが時間の進行ではなくプレイヤーの進行による「コインブロック」から来る点も大きいと思われる。 ルール自体は非常にユニークな為、この点は悔やまれる部分でもある。 とあるクッパミニゲームが不親切 デュエルツアーでプレイすることになるクッパミニゲームは一切練習することができず、ぶっつけ本番でプレイするしかない。一方フリープレイモードでは、全く意味がないのに練習可能、という意味不明な状態になっている(*2)。 そのミニゲームのルール説明が大雑把で説明になっていない。一応、アドバイスでヒントがあり、何をするのか大体わかるのだが。 ミニゲーム自体もやや難しく運も絡む内容となっている。さらに、デュエルツアーでは前のプレイヤーがやられたところから再スタートとなるため、COMプレイヤーにクリアさせられて敗北する可能性もある。 従来のタッグマッチルールを選べない 今作のタッグマッチは上記の通りだが、『6』以前のルールである、1人1人が独立して動けるタッグマッチ方式を今作では選べない。 このルールでは、片方はスター獲得を狙いもう片方がカプセルなどでプレイヤーの妨害に動くといった役割分担が可能で、戦略性という点でとても人気のあるルールだったため、今作で選べないのはやはり残念である。 特徴の点にもあるが、2人が出した出目が合わさる関係で1マスだけ進むこともできない。 決闘の仕様変更と極端すぎるデュエルミニゲーム 従来のようにコインやスターを賭けて挑む方式ではなく、デュエルミニゲームの勝者が「横取りルーレット」という名目でスターやコインをランダムに奪うという方式に変更された。一見すると従来作でいうチャンスミニゲームのようであり、初心者への逆転要素が増えていると思われるのだが… 今作のデュエルミニゲームは全て技術介入の余地がある実力系であり、運次第で誰でも勝てる完全な運ゲーが無い。(*3)従って上級者の方が圧倒的に横取りしやすいのである。 ミニゲームの偏りについては『5』で運ゲーばかりという点で問題になったのだが、だからといって今作のように実力系ばかりというのも、初心者に優しくないという意味で当然問題である。 ミニゲームに勝ったとしても、その横取りルーレット自体にハズレがある。負けた下位のプレイヤーヘの救済と考えれば納得はいくが、勝っても何ももらえないのは残念というしかない。なおこれが決まると、負けたプレイヤーが喜ぶ演出が追加される。 前作に続くマイク要素のプッシュ 今作ではボード上に点在する「マイクマス」という要素が追加されたが、お世辞にも評判が良い要素とは言えない。 マイクマスに止まるとコインを賭けてミニゲームに挑戦するイベントが発生する。成功すれば賭けたコインを2倍にできる、失敗すれば没収される。 しかし「マイクを使わない」の設定にしていた場合はマイクマスに止まっても何も起こらない。しかも何も起こらない場合にキャラクターが声付きで残念がるリアクションをとることもあってか、単純に興が削がれてしまうだけの要素になってしまう。 「マイクを使う」「コントローラーを使う」の設定ならばマイクマスのイベントをプレイできるのだが、今度はコントローラとマイクの難易度に差があるという別の問題がある。 マイクマスで行われるのは、3~5種類のカードに書かれた絵柄を覚えて指定されたものを当てるというゲーム。マイクだとちゃんと答えても誤反応によって失敗になる可能性がある理不尽なゲームであるのに対し、コントローラだとコマンドから選ぶ方式のためどんな選択肢があるのか分かる上に誤反応もないので安定して回答できる。明らかにコントローラーでプレイした方が成功率が高い。 旧作で出来た「全員COM」が何故か出来なくなってしまった これまでのマリオパーティではプレイヤーの操作キャラ以外…どころか、場合によっては全員COMにしてしまうことで半自動的にスターやミニゲームを稼がせることが出来たのだが、今作では何故か「キャラの操作切り替え画面でどこかにプレイヤーキャラが居ないとパーティ画面に戻れない」仕様(*4)にされてしまい、これまでのように全員COM任せにしてパーティモードを見物することが出来なくなってしまった。 ちなみにプレイヤーとCOMがセットのチームを組んだ場合、毎ターン必ずプレイヤーが操作するキャラが先頭に立つ仕様になっており、強力なCOMを味方にして4人用ミニゲームを任せようと思っても自分が必ず参加させられる羽目に(*5)。 総評 根本のシステム自体は『6』の時点で十分に完成されたものをベースにしており、今作もまた安定感のある続編に仕上がっている。 その上で今作で導入された8人対戦には今までの4人対戦にはない独特な面白さがあり、たとえ1人だけでプレイしても新鮮な楽しさを味わえる点は見事である。 他にもボーナススターの対象がランダムになって逆転要素が増大するなど、既存システムの改善点も多い。 しかしながら、演出面に力を入れた結果起こったテンポの悪化やシステム要素の推し方など、『8』に繋がる問題点の兆候が見え隠れしているのもまた事実で、 これまで安定していたシリーズ展開の暗雲を予感させる部分が見えてしまった作品とも言える。 余談 ミニゲームの収録数は本編シリーズとして最多数の88種類であり、本編シリーズではいまだに破られていない数である。 重複を含む場合だと『マリオパーティDS』がシリーズ最多、過去作の再録を含む場合は『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』がシリーズ最多になる。 キャラ格差を問題点としてあげているが、過去作にも一部のミニゲームでキャラ性能差は存在していた。『6』の「ワンワンレース」などが該当する。 ただし、発売から10年以上経ってからTASの検証で発覚したレベルであり、通常プレイではまず気が付かない。 初代から登場していた、シリーズのお馴染みのキャラクターである「ミニクッパ」は本作を境に急に登場しなくなる。 『DS』以降はクッパの一人息子である「クッパJr.」が登場しており、従来のミニクッパのポジションはそちらに引き継がれた感がある。 過去作のミニゲームとガイド紹介が収録された『マリパ100』でも存在について唯一触れられておらず、ミニクッパが登場していたミニゲームはクッパJr.に差し替えられている。 次回作『マリオパーティ8』はハードがWiiへと移った。 歴代シリーズのミニゲームを収録した『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』には本作のミニゲームが12種類収録されている。マイクミニゲームは本体のマイクに息を吹きかける(Rボタンで代用可)仕様に変更されている。 据置機のマリオパーティ12作目であるNintendo Switchソフト『マリオパーティ スーパースターズ』には、本作のミニゲームが6種類収録されている。
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peakvox ミュウミュウトレイン 【ぴーくぼっくす みゅうみゅうとれいん】 ジャンル ラン ジャンプアクション 対応機種 ニンテンドー3DS(ダウンロード専用) 発売元 ファンユニット 開発元 オーツー 配信開始日 2013年1月30日 価格 514円 プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 なし ポイント スケボーにゃんこがゴールにまっしぐらレース風味のスピードアクション猫達と共に走るMiiの姿がシュール 概要 特徴 主なルール 評価点 問題点 総評 概要 主に携帯機で定期的にリリースされているダウンロードソフト『peakvoxシリーズ』の内の一角にあたる作品。ジャンル的には横スクロールアクションゲームに該当する。 スケボー乗りの猫であるオーリーを操作し、兄弟猫と一緒に並走しながらゴールを目指すというスト-リー設定。 オートセーブ方式。 特徴 スピード感を重視したレース風アクションゲーム。 本作のゲーム性は「いかに早くゴールへとたどり着けるか」という、レースゲーム的な要因がかなり強い内容となっている。 ステージ構造の長さやプレイヤーの腕前にもよるが、各ステージの大方のクリアタイムは1分前後が相場となる。 「オーリーは常にダッシュ移動」「速くクリアさせる目的で配置された仕掛けの数々」「最速クリアで多くのコインボーナスが貰える」と、明らかに疾走性を重視した作風である。 有名どころで例えるならば『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』並のスピード感を持った作品であり、少なくとも「じっくりと進みながら攻略する」類の内容でないのは間違いないと思われる。 従来のアクションゲームに比べるとスクロール速度が高い故に、突発的な落とし穴ミスに遭遇しやすい面もあり、決して「走っているだけで完走できるヌルゲー」という難易度でもない。 主なルール プレイヤーキャラ選択について。 プレイヤーキャラはオーリーの他にもMiiを使用する事ができる。 Mii使用の場合、さらに様々なコスプレを選択ができる。各キャラ・及びコスプレのどれを選択しても性能差などの変化はない。 ゲーム初期時はMiiやコスプレの選択はできないが、特定条件を満たせば選択の解禁がなされていく。 ゲーム内の項目にはパスコード入力欄があり、これにとあるパスコードを入力する事でオリジナルコスプレが入手できる。パスコードは同社のキャンペーン企画内で掲載されている。 ゲームの流れ。 オーリー・もしくはMii(以下 自機)を操作し、各ステージの右方向先にあるゴール地点に到着するのがステージクリア目的となる。 オーリーが落とし穴に落ちるとミスとなり、同じステージの最初に戻されてしまう。なお、本作には残機という概念がなく、ミス後はエンドレスでやり直しとなる。 先に進むと右方向へとスクロールするが、スクロールの後戻りは一切できない。よって、前の地点に戻っての仕切りなおしは効かない仕様となる。 落とし穴にさえ落ちなければ必ずステージクリアとなるが、速いタイムでクリアすれば様々な特典が受けられる。 クリアタイムが速いと各ステージ毎に「コイン」が最大3枚取得できる。コイン収集は隠し要素の多くに関わっており、これをすべて集める事こそが本作最大の目標といえる。 本作はステージセレクト制を採用しており、各ステージから好きなものを選択できる。全30ステージ構成(3ワールド × 10ステージ)。 ゲーム初期時は選択ステージが限られるが、それをクリアすれば先のステージも選択もできる様になる。但し、とあるステージは特定条件を満たさないと一向に選択はできない。 操作系統。 自機の主な操作は以下の通り。 十字ボタン(スライドパッド)左右でダッシュ移動。自機は常に右向き状態であり、歩き移動は行えない。 Aボタンでジャンプ動作。2回連続で押すと二段ジャンプも可能。ボタンの押す長さによってジャンプ力が変わり、ジャンプ中の移動制御も可能。 兄弟猫・登場アイテム・敵及び仕掛けについて。 ステージ内には兄弟猫など、以下のものが登場する。 + 兄弟猫・アイテム・敵及び仕掛け一覧 「兄弟猫」 至るところにオーリーの兄弟猫がおり、これらに自機が触れると一緒に連れて行ける。猫は最大で12匹まで連れて行く事が可能。 猫を多く連れて行く程に自機の移動スピードが増していく。最速クリアを目指したければ"できるだけ"彼らを多く連れていく必要がある。 「キャットフード」「キャットリング」 アイテムである「キャットフード」を取得すると、スコアボーナスと共に「フードメータ」が回復する。 フードメータは時間経過で徐々に減ってくる。これが減少すると引き連れている兄弟猫が消えてしまうペナルティとなる為、定期的なキャットフード補給は必要不可欠となる。 稀に配置されている「キャットリング」に触れると、周辺に大量のキャットフードが降ってくるボーナス。 敵・仕掛け系。 「コロ犬」「トゲの床」…これらに自機が触れると、移動スピード停止に加え引き連れている兄弟猫が1匹消えてしまうペナルティ。 「ゴミ箱」「石」…これに自機がぶつかってしまうと、タイムが1秒加算されてしまうペナルティ。但し、上から踏みつけるとスコアボーナス(ペナルティなし)。 「ダッシュパネル」…自機がこれに触れると、一時的に猛ダッシュができる。 「重力スイッチ」…自機が触れる度に、重力が上下反対となる(着地できる地形が上位置 ⇔ 下位置と変化)。 「落ちる床」…自機が床を踏むと、すぐに落ちてしまう(再生不能)。 「落とし穴」…自機が落とし穴に落ちてしまうとミス。本作唯一のミス条件でもある。 ゴーストについて。 各ステージをクリアした後、再度同じステージをプレイすると、以前プレイした自機の「ゴースト表示」がなされる。 ゴーストはそのステージにおけるベストクリアタイム上位5位分までの表示が可能。これを利用すれば、今のプレイがどれ程の状況なのかが分かりやすくなる。 ゴースト表示はすれちがい通信やいつの間に通信にも対応している。 評価点 走るにゃんこの疾走劇。 オーリーを筆頭とする猫が、画面内に走り回る姿がとにかく可愛い。 スケボーで走るオーリーだが、彼は擬人化ではない四足立ちの猫である。公式曰く彼がスケボーで走る理由は「肉球汚れるのが嫌だから」らしい。 「にゃ~」と鳴きながら、最大12匹までのオーリーの兄弟猫達が画面狭しと行列しながら走る様が、非常にカオスでありつつも超可愛い。 兄弟猫に触れるとオーリーがドヤ顔で微笑みながらサムズアップ(*1)をする演出がある。「猫がそんな器用に指を立てられるのか」という疑問もあるが、そもそもこれはゲームであるし、可愛いから気にしてはいけないのだろう。 和むグラフィック・BGM周り。 猫だらけの世界観だけあって、ほんわかしたタッチのグラフィックと、癒しとスピード感が調和したBGM一色となっている。 落とし穴ミス時の「☆ジャン☆ にゃ~ん」(*2)という効果音が妙に印象的。ムカムカしいけど可愛い。 問題点 ボリュームはやや控えめ。 1分前後でクリアできるステージが30つしかなく、500円相当とはいえ若干のボリューム不足感は覚えてしまう。 容量的な問題なのか、各ステージの仕掛けによるバリエーションが豊富ではなく、先ステージに進んでもあまり新鮮味が感じられないのも物足りなさに拍車をかけている。 また、オールクリアしてもこれといったエンディングも全くなく、すぐにステージセレクト画面へと戻ってしまう。 とはいえ、「全ステージをコイン3枚入手(フルコンプ)クリア」を目指すとなると、プレイ時間はその数倍になると思われる為、やり込み前提のプレイならば十分に楽しめるだろう。 可愛いオーリーに反して、Miiのプレイヤーキャラがあんまり可愛くない。 兄弟猫達と一緒にリアル顔・二足立ちで走るMiiの姿が場違い感満載でシュールである。Miiの顔設定やコスプレによっては、シュール色がより増していく有様である。 総評 クリアまでの道のりが少々素っ気ない面はあるものの、「猫いっぱいのソニック風アクションゲーム」としてみれば楽しめるゲームだと思われる。